母になってから、仕事で失敗するのが前ほど怖くない

 働く母となって得たものは、もちろん、悩みのタネばかりではありません。精神的な面では、母になる前よりも今のほうが、肩の力を抜いて仕事ができるようになったんですよね。

 自分で感じる大きな変化が、いくつかあります。それは、周りを頼るのが苦痛ではなくなったこと、できないことをできないと言えるようになったこと、失敗するのが前ほど怖くなくなったこと。

 以前の私は、仕事をする姿勢が常にファイティングポーズでした。

 18歳でひょんなことからグラビアの世界に飛び込み、テレビのお仕事をさせていただくようになったわけですが、まあ傷つくようなこともたくさんありましたし、荒波にもまれるうち、すっかり臆病になり、自分の心を保つために、前のめりになっていたところがあったのでした。

 そんな緊張状態から解放されたような気がします。

 不安なときはきちんと不安を伝え、できないことは自分だけで抱え込まず、怖がらないでちゃんと助けてもらう。そうすることの大切さを、これまで子育てをするなかで学びました

 仕事だって、捉え方を変えれば、思っていたより厳しい場所ではなく、実はもっと温かい場所だったんですよね。

 それに、万が一仕事で嫌なことがあったとしても、命をかけて守るべき存在があることで、自分自身が嫌な思いをすることくらい、何でもないと思えるようになりました。

 「母は強し」って、こういうことなのかな?

 働く母としての生活は、始まったばかりで手探りの日々。正解のない葛藤と向き合いながら、楽しんでやっていきたいです。