「夫婦でお金のことを話す時間」も大切

 とはいっても、お金を増やすことだけが目的ではなく、増やしたお金を何に使うかということが大事だと思います。Sさんの場合は、お子さんにピアノを習わせたいということでしたので、ピアノの購入費などで200万円くらいかかることがわかりました。また、「将来どういうところに住みたいか」などという夢を書いていただきましたので、その夢を実現させるためのお手伝いをさせていただきました。

夢から逆算してマネープランを作成する
夢から逆算してマネープランを作成する

 Sさんからは「将来について、自分たちがどうしたいかを、お金の相談をきっかけに考えられるようになりました」とおっしゃっていただきました。日々忙しく、夫婦でお金のことを考える時間はなかなかないですし、意見が分かれてケンカになることもあると思います。

 Sさんの場合は、年2回の定期的な面談の前に、カフェなどによって、お二人でゆっくり話す時間を設けていたそうです。そして、私たちのような第三者が入ることで、「客観的な視点から、将来のことを考えられるようになった」という嬉しい声もいただきました。

子どもが18歳になるまでの長い時間を有効に使おう

 私は、このようなご相談を十何年もさせていただいております。“仲良し夫婦”は、腹を割ってお金のことを話せるので、お金がたくさん貯まると実感しているところです。とは言いましても、実際にはそういうご家庭ばかりではないと思うので、ご家庭の状況に合ったアドバイスをするように心がけています。

 私自身、娘が18歳になって思うことは、時間というのは本当にあっという間に過ぎるということです。1日1日はバタバタとしていて、「時間がない」と感じるかもしれませんが、長い目で見てみると、お子さんが18歳や20歳になるには、まだまだ長い時間があります。教育費の準備をする時間もたくさんあります。できるだけ子どもが小さいときから、少しでも早く準備していくことが大事だと感じます。

 また、退職するまでとなると、20年、30年と時間がある方がほとんどだと思います。投資の経験を積むことも大切ですが、若いころからコツコツ投資をされてきた方に比べて、退職金で運用をスタートする人は、どうしても経験が浅くなってしまいます。みなさんの最大の武器は、“時間”だと思います。

 ぜひ、教育費の準備や老後資金の準備は、できるだけ早く始めることをおすすめします。また、投資をしてみたいなと思ったら、少しでも早く始めることで、“長い時間”を武器にしていただけたらと思っています。

■FP法人ガイアの詳しい説明はこちら
■ガイアの無料相談予約はこちら