家の外に庇のある水遊び空間を確保しよう

 「流れる水」を活かした住まいづくりの例としては、庇やガレージ、バルコニーなどで水遊びができる空間を確保するプランが考えられます。

水遊びの後は脱衣室へ直接入ってお風呂に行けるプランも便利
水遊びの後は脱衣室へ直接入ってお風呂に行けるプランも便利

 水遊びをする外の空間には、日焼けしたり熱中症にかからないよう、庇など日差しを遮るものがあると安心です。そういった空間の近くにあると便利なのが水道。汚れ物なども洗えるスロップシンク付きだと、子どもの遊びだけでなく、朝夕の植木への水やりにも年中重宝します。

 「近くに土や砂があれば、バケツにくんだ水をかけて砂遊びや泥だんごづくりに夢中になる子どもも多いでしょう。水と土から多様な遊びを創造したり、乾いたら固まっていく不思議や色の見え方が変わっていく様子を体験したり、物理的な変化を学ぶこともできます」(積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長)

 特にオススメなのが、外でもお湯が使える混合立水栓です。お湯を足して子どもの体が冷えすぎないようにしたり、ペットの足洗いに年中対応できるのも助かります。

テラスの一部につくった水の場とベンチ。外遊びがひろがります
テラスの一部につくった水の場とベンチ。外遊びがひろがります

「子どもが水遊びしている間は目を離さないこと。マンホールのふたやタイルの上は水でツルツルして転びやすくなります。遊びながら、濡れると滑りやすくなることを学ばせましょう。生活の科学が詰まった“水”に親しむことに、時間を惜しまないようにしたいものです」(河崎さん)

キッズデザイン協議会
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(文/大森広司)