20年以上前から、研究開発や販売の責任者を女性が担ってきた会社
「今、女性が増えている企業、女性を積極的に登用している企業は多くなってきていますが、シーボンの場合は、何年も前から女性が中心の会社です。社員の平均年齢は34歳ですが、今40~50代で20年以上、シーボンに勤めている女性も多くいます。親の介護などの問題にも直面しつつあり、また定年後の生活についても考え始める女性が多くいる――というのは、女性登用企業の、何年もしくは何十年先の姿を表しているのではないでしょうか」
シーボンのES向上推進室マネージャーの稲葉理子さんはこう話す。シーボンは20年以上前から「女性が使う化粧品だからこそ、気持ちが分かる女性がつくり、販売する」ことをモットーに、研究開発・生産を統括する責任者、販売に携わる責任者など、重要なポジションのほとんどを女性が担ってきた。
そんなシーボンでも、「女性は結婚したら家庭に入る」ことが当たり前だった時代には、やはり退職する女性も多かった。「産休や育休、短時間勤務などの制度を使って働き続けることが、世の中でも一般的になったここ数年は特に、当社でも子どもを育てながら働き続ける女性が増えています」と稲葉さん。そこで、より社員が働きやすい職場環境を整えようと、約2年前から徐々に新たな制度を採り入れ、運用を始めている。