子どもの成長は親にとって最大の喜びだが、同時に不安も訪れる。例えば、小学校入学は親離れ、子離れのスタートだ。これまで、幼稚園、保育園には送り迎えが当たり前だったのが、子ども一人で行くことになる。
著者宅でもこの春、長女が小学校に入学した。子どもの足で10分ほどの行程だが、親としてはちゃんと行けるのか不安が先に立つ。しかし、当人はそんな心配は全く感じていないらしく、学校が終わった後、30分以上帰ってこない日もある。
そこで、子どもの防犯に関するツールを考えてみよう。GPSや子ども用ケータイなどの子どもに持たせるものから、家庭の防犯対策、子どもを見守るツールなどを紹介しよう。
GPSで子どもの居場所を把握する
学校や遊びなど外出した子どもの防犯対策として欠かせないのが、居場所の確認だ。最も手軽なのが、子どもの荷物にGPSをセットすること。これなら、小学校1年生ぐらいで、まだケータイやスマートフォンを持たせられない小さな子どもでも使える。
通信機能を内蔵したGPS機器なら、リアルタイムで居場所を親のスマートフォンなどに送ったり、パソコンからチェックすることが可能。また、最寄り駅などに着いたときや、自宅周辺に来たときなどに自動的に接近通知メールを受け取るといったこともできる。
この通信機能付きのGPS端末には、ソフトバンクの「みまもりGPS SoftBank 201Z」と、auの「あんしんGPS」が選択できる。両モデルともに、子どもがボタンを押すだけで場所を通知できるほか、指定エリアから離れたとき、入ったときに通知を送ることができる。ソフトバンクはディスプレイなどを搭載しないシンプルな設計で、その分、バッテリーが長期間もつのが特徴。auはディスプレイを装備し、電波状況やバッテリー残量が一目で分かる。
通信機能を搭載するGPS以外で注目したいのが、無線通信機能を利用した位置情報サービスだ。その1つが、現在、JR西日本とHAMOLOが行っている見守り位置検索サービスだ。これはHAMOLOが提供する「キンセイ」端末とアプリを利用することで位置情報を検索できるというもの。
キンセイ端末はコイン型電池を内蔵しており、現在、JR西日本管内の主要駅に設置されているアンテナなどとし、位置情報を送ることができる。また、「キンセイ」アプリを導入しているユーザーのスマートフォンもアンテナになる仕組みとなっており、このサポーターが増えることで、位置情報の精度が向上する仕組み。通信機能を使うGPSと異なり、データ通信料金が掛からない、端末を細かく充電する必要がないといったメリットがある。
サービスエリア近くにお住まいの場合は、これも有力な選択肢になりそうだ。