食材を傷めず、安心・安全に予約調理してくれる

 炊飯器の予約炊飯機能は、予定時刻から逆算して炊飯をスタートする“だけ”だが、ホットクックの場合は違う。真夏にそんなことをしたら、さんまなどの生魚が数時間後にどのようなことになるか、想像すらしたくない(笑)。ホットクックの場合、予約調理をスタートすると、すぐに火を通し始める。食材が傷みやすい温度帯よりも高温な状態を保ちながら、予約時刻に出来上がるように仕上げてくれるのだ。

ヘルシオ ホットクックの予約調理の仕組み。食材全体に一度しっかりと火を通し、腐敗しやすい温度帯よりも高温を保ちながら調理してくれるので安心だ
ヘルシオ ホットクックの予約調理の仕組み。食材全体に一度しっかりと火を通し、腐敗しやすい温度帯よりも高温を保ちながら調理してくれるので安心だ

 お弁当のおかずを作るには、夜23時ごろに仕込み、朝5時に出来上がるように予約調理をスタートする必要がある。これを、予約調理ではなく通常の調理メニューで行った場合、夜中の1時半ごろに出来上がる計算だ。つまり、約3時間半ほどそのまま放置されることになる。季節や気温にもよるだろうが、「これだけの時間、煮魚を放置するのは心配」と思ったら、予約調理を活用したほうが安心だろう。

彩り用の野菜の仕込みにも便利

 ホットクックが得意なのは「煮物」だけではない。野菜の仕込みも水なしでできるので紹介しておこう。

 お弁当作りで悩ましいのが「彩り」だ。ブロッコリーやインゲン、アスパラガスなどの「緑」、にんじんの「オレンジ」、プチトマトや赤パプリカの「赤」、黄パプリカの「黄色」などが定番だろうか。筆者は、これらの食材をいためてしまうことが多いが、そうするとみずみずしさが失われてしまうのが悩ましいところ。

 とはいえ、毎回ゆで野菜を作るのも面倒なので、作り置きしておこうと思った。小松菜やブロッコリーなどは、水なし(野菜を洗って水をあまり切らない状態で入れる程度)で下ゆでできる。

小松菜、ブロッコリーをホットクックにセットしたところ。洗った後なので若干の水が付いている
小松菜、ブロッコリーをホットクックにセットしたところ。洗った後なので若干の水が付いている

小松菜、ブロッコリーを無水調理したところ
小松菜、ブロッコリーを無水調理したところ

ビニール袋に入れて凍らせれば長期保存も可能だ
ビニール袋に入れて凍らせれば長期保存も可能だ

下ゆでして冷凍した野菜はお弁当に大活躍してくれる
下ゆでして冷凍した野菜はお弁当に大活躍してくれる

  今回試したホットクックの得意料理は「煮物」のため、お弁当作りに八面六臂の大活躍をするというわけではない。しかし汁の少ない料理であればお弁当箱を彩れるので重宝しそうだ。次回はお弁当に入れる定番のおかずを作れる調理家電を試してみることにしたい。

(文/安蔵靖志)