専門家がありがちな悩みに一問一答

こんなときどうする? 専門家がお悩みにズバリ回答!【第二次性徴期前後編】

Q1 どうして勃起するのか? と聞かれたら。

A:「大人の男性になるために、精巣で精子がつくられるようになり、ペニスから精子を出すことができる、つまり射精できるようになるわけです。その射精のためにはペニスが大きくなること=勃起が必要で、そのために男子のペニスは時々勃起のトレーニングをしているのです。月経は月に1回程度ですが、精子は毎日つくられるので、その分、勃起も多くなるのです」(金子さん)

Q2 月経になったら運動もお風呂もNGなの?と聞かれたら。

A:「病気ではないので運動もできますし、お風呂に入ると体が温まってリラックスできます。月経中にしてはいけないことは、原則としてないということを伝えましょう」(金子さん)

Q3 包茎なの? 皮はむくの?

A:「まことしやかに言われているのが“赤ちゃんのうちに皮をむいたほうがいい”という説。これは勘違いです。ペニスの亀頭の部分を包皮で覆われていても、成長とともに皮がめくれて亀頭が出てきます。また勃起をすればほとんどの人がちゃんと亀頭が出るようになります。むしろ幼少時から、お風呂のときには包皮を引っ張って亀頭を出して洗い、清潔に保つ方法を教えておいてください」(金子さん)

 次回のテーマは、「セックス」について。DUAL家庭におなじみのテレビ番組『ダーウィンが来た! 生きもの新伝説』『地球ドラマチック』などで、頻出する動物達の“愛の季節”。あの昆虫や動物達の交尾シーンはセックスを教える大チャンスだった!? テレビドラマなどでも子どもに見せてよいものか、意見が分かれる性描写シーンについても、親の捉え方や向き合い方を引き続き専門家に聞いていきます。

金子由美子

(かねこ・ゆみこ)。“人間と性”教育研究所所長、“人間と性”教育研究協議会幹事、さいたまユースサポートネット理事、日本思春期学会理事、人権アクティビストの会役員、エイズ予防啓発ボランティア団体「川口子どもネットワーク」設立世話人代表(1995年~現在)、『季刊セクシュアリティ』副編集長。日中性学術交流会、アジア性学術交流会、日本思春期学会、女性学会、日本性科学学会、チャイルドライン、学童保育連絡協議会などのシンポジストやコーディネーターなどを務める。『思春期ってなんだろう』(岩波書店)、『自立クライシス』(岩波書店)など著書多数。

池上千寿子

(いけがみ・ちずこ)。NPO法人ぷれいす東京理事。東京大学卒。1992年より東京都エイズ専門家会議委員。1994年、HIVの予防啓発、HIV陽性者へのケアを目的とするNPO法人ぷれいす東京を設立し、代表となる。2005年エイボン教育賞受賞。2006年度「第20回日本エイズ学会学術集会」では、女性として初めての会長職を務める。おもな著書に『エイズを知る』(角川書店・共著)、『アダムとイブのやぶにらみ』(はまの出版)、『エイズ――性・愛・病気』(現代書館・共著)、『性ってなんだろう』(大修館書店)、『性について語ろう』(岩波ブックレット)、『思い込みの性、リスキーなセックス』(岩波書店)など。

(取材・文/山田真弓 構成/日経DUAL 加藤京子 写真/PIXTA)