(ホームページから抜粋)
(ホームページから抜粋)

 「保育所の整備をはじめ、あらゆる施策を通じて、待機児童ゼロを目指します」ということですが、抽象的です。「長時間労働の是正など、働き方改革で、ワークライフバランスを進めます」というのも、具体策に欠けます。

 ただ、「子どもの貧困」について触れ、「すべての子どもに学びの場が提供できる環境を整えます」「貧困・格差の是正に向けて、若者への投資を増やす」という再配分への姿勢を見せたのは、良いところだと思います。具体策はないですが。

 また、大事な「保育士の給与・処遇を改善します」ということを押さえ、他の候補が言っていない「子育て・介護に優先的に予算を配分します」という財源の優先順位を明確化したのは、評価できるでしょう。

 一方、全体的に具体策の踏み込みは甘く、スローガンに留まっている印象は拭えません。

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 以上、3候補を概観してみました。まとめると、どの候補もやはり子育て支援をライフワークにしている人がいるわけではないので、具体性に欠けるか、あるいは知識不足な点があり、胸を張ってお勧めできる候補は、残念ながら存在しませんでした。

 とはいえ、こうした政策比較が、都民の皆さんの都知事選びの議論に、何らか貢献できれば嬉しいです。そして各種専門家の皆さんが、それぞれのフィールドで候補者の比較を行って頂き、多層的な議論ができることを心から願っています。

■駒崎弘樹 ブログ
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