「想像の一歩先の感動」を生み出すのは、スタッフの思いから

 「サービスを考える際には、修繕や調理など、直接お客様と接しない部門のスタッフも参加します。年齢や子どもの有無、考え方や価値観が異なるスタッフが集まり意見を出すことで、サービスがどんどん磨かれていく」と桜井氏。会議では顧客の立場に立ったアイデア、各部門の専門的な立場からのアドバイスなど、役職や部門を超えて、活発に議論がされるといいます。

 青森県にはリゾナーレこそないものの、星野リゾートの施設が3施設あり、その一つ、奥入瀬渓流ホテルの総支配人、宮越俊輔氏は「リゾナーレだけでなく全国の施設で、こういった魅力をつくる会議は実施しています。すごく盛り上がるのですが、実はやりたい人が手を挙げるから。やらされるのではなく思いを持った人が自発的に集まるからこそいいものができる」と言います。そうやって生まれたアイデアから、夏休みには奥入瀬渓流の苔を観察する「苔キッズ」なる子ども向けのプログラムを開催。宮越氏自身もリゾナーレ八ヶ岳に勤務していた経験があり「スタッフが全国の施設を異動することで、アイデアやサービスの共有も進み、さらにサービスが磨かれる」とも言います。


奥入瀬渓流ホテルでは、苔ガールに続き、苔キッズのプログラムを提供 ※

 温泉宿「界 津軽」の総支配人 於保孝志氏は「若い方にも温泉旅館の魅力を知ってほしいと、全国の界ブランドでは『若者旅プロジェクト(★)』を実施し、多くの20代の方に滞在いただきました。初めて旅館に泊まった、懐石料理を食べたという方も多く、敷居が高いイメージの旅館ですが、もっと幼いときから親しんでもらいたい」といい、ご自身も3歳のお子さんと積極的に旅をし、親目線での情報収集も欠かさないそう。 

 (★)若者旅プロジェクト:若者が気軽に旅館へ滞在できるように20代限定で発売された特別宿泊プラン

 今回話を聞いた桜井氏も、3人のお子さんがいます。ご自身の家族旅行を振り返り、うれしいことはもちろんトラブルも含めて、子ども達の心に深く刻まれるのを感じるといいます。

 「ぜひ当社の施設に限らず、お子さんと色々な場所で、たくさんの経験をしてほしいですね。親子での旅の記憶が、子どもの気持ちのよりどころとなることも多いと思います。そして子どもが親となったときに、きっと大切な何かを感じてくれるのではないかと思うのです」(桜井氏)

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 いかがでしたか? 星野社長が(上)で語った「大切なのはスタッフが楽しく働けること」が、現場に根付き、魅力的なサービスの原動力となっていること、それが星野リゾートの強みであることを改めて感じました。

 桜井氏も言われている通り、家族旅行での体験が子どもの自己肯定力や気持ちの強さにつながると、筆者も感じます。子どもの成長は早いもの。ぜひ今しかできない、お子さんとの旅を計画してみてはいかが?

<関連サイト>
■ 星野リゾート http://www.hoshinoresort.com/
■ 家族旅行のすすめ http://www.hoshinoresort.com/sp/family/

(※の写真は星野リゾート提供)