相手に不快感を与えず、節度を持ったビジネススタイルが最低条件
海外のブランドを日本に紹介することから、個人的なファッションコンサルタントまで、長年にわたりファッション業界で幅広く活躍を続けているたかぎこういちさん。
「ビジネススタイルは相手が評価する服装基準。あくまで相手に不快感を与えず、節度を持つのが最低条件」と、たかぎさんは言います。
取材時は、真ん中に折り目が入ったグレーのパンツに、白のボタンダウンシャツ、紺の薄手のカーディガンというビジカジでさっそうと登場したたかぎさん。カジュアルですが、色の選び方や着こなしできちんと感もあり、さすがのコーディネートです。
「『クールビズ(Cool Biz)』は2005年に環境省が省エネルギーの推奨のためにノーネクタイ、ノージャケットなどの軽装について、一般公募して決めた呼び名。2012年からは『スーパークールビズ』と名付け、タンクトップとハーフパンツ以外のアイテムはOK、Tシャツ、サンダルも節度があれば可となりました。ですが・・・残念ながらかっこいいクールではなく、寒々しいクールになっているのが現状です」
何でもありとなったことが、基本の定まらないメンズビジネスカジュアルをより混乱させているといいます。そこで登場するのが、“たかぎ式6ポインツメソッド”。早速紹介しましょう。
フォーマル度別アイテム一覧表があれば迷わない!
たかぎ式6ポインツメソッドは、TPO+SFCの6つの視点から成り立っています。
「ファッションで大事なのはTPOだ、とよく言われていますよね。Timeは『時間』、Placeは『場所』、Occasionは『場面』です。つまり、TPOに合った服を着れば良いのですが、それが何だか分からない。そこで使うのが、“たかぎ式フォーマル度数表”です」
度数は0度から10度まであり、度数が高ければ高いほどフォーマル度が高くなります。例えば、一番高い10度はモーニングコートを着た自分の結婚式、一番低い0度は結婚式のその夜、ベッドの中の一糸まとわずの姿。度数ごとに対応する上着、スラックス、シャツ・ニット、ネクタイ、靴の必須アイテムが具体的に紹介されています。
まずは、それぞれの度数がどんなシーンに適しているかを、表で確認してみましょう!
次ページで、度数(シーン)ごとに最適なアイテムを具体的に紹介します。