子育て真っ最中の共働き家庭は、日々忙しく自分の洋服をゆっくり買う時間を取れないことも多いのではないでしょうか? 特に男性はビジネスカジュアルを略した「ビジカジ」、環境省が推奨する「クールビズ」「スーパークールビズ」など、スーツさえ着こなしていればOKだったビジネススタイルが変化。ふと気付くと、いつものスーツにネクタイを外しただけの“疲れたパパ”の姿を見て不安になることも……。

 そこでDUAL編集部では、ファッション業界の大御所・スタイルアドバイザーのたかぎこういちさんによる「パパファッション集中講座」を開講! 長年の経験を生かして構築した“たかぎ式メソッド”をマスターすれば、何を買えばいいのか、どう着こなせばいいのか分からない、という悩みを解決できます。第1回は「意外と知らない正しい『ビジカジ』」についてです。パパもママも一緒にご覧ください!

【夏のパパファッション集中講座】
第1回 意外と知らない正しい「ビジカジ」夏服パパを改善! ←今回はココ
第2回 あなたのビジカジ大丈夫? NGスタイル、こう変える!
第3回 クールビズの着こなし例 カーディガンが大活躍
第4回 おでかけカジュアルはブルー&ブラウンしか買わない!
第5回 さりげないお揃い 家族のお出かけファッション

相手に不快感を与えず、節度を持ったビジネススタイルが最低条件

 海外のブランドを日本に紹介することから、個人的なファッションコンサルタントまで、長年にわたりファッション業界で幅広く活躍を続けているたかぎこういちさん。

 「ビジネススタイルは相手が評価する服装基準。あくまで相手に不快感を与えず、節度を持つのが最低条件」と、たかぎさんは言います。

 取材時は、真ん中に折り目が入ったグレーのパンツに、白のボタンダウンシャツ、紺の薄手のカーディガンというビジカジでさっそうと登場したたかぎさん。カジュアルですが、色の選び方や着こなしできちんと感もあり、さすがのコーディネートです。

 「『クールビズ(Cool Biz)』は2005年に環境省が省エネルギーの推奨のためにノーネクタイ、ノージャケットなどの軽装について、一般公募して決めた呼び名。2012年からは『スーパークールビズ』と名付け、タンクトップとハーフパンツ以外のアイテムはOK、Tシャツ、サンダルも節度があれば可となりました。ですが・・・残念ながらかっこいいクールではなく、寒々しいクールになっているのが現状です

 何でもありとなったことが、基本の定まらないメンズビジネスカジュアルをより混乱させているといいます。そこで登場するのが、“たかぎ式6ポインツメソッド”。早速紹介しましょう。

フォーマル度別アイテム一覧表があれば迷わない!

 たかぎ式6ポインツメソッドは、TPO+SFCの6つの視点から成り立っています。

 「ファッションで大事なのはTPOだ、とよく言われていますよね。Timeは『時間』、Placeは『場所』、Occasionは『場面』です。つまり、TPOに合った服を着れば良いのですが、それが何だか分からない。そこで使うのが、“たかぎ式フォーマル度数表”です」

 度数は0度から10度まであり、度数が高ければ高いほどフォーマル度が高くなります。例えば、一番高い10度はモーニングコートを着た自分の結婚式、一番低い0度は結婚式のその夜、ベッドの中の一糸まとわずの姿。度数ごとに対応する上着、スラックス、シャツ・ニット、ネクタイ、靴の必須アイテムが具体的に紹介されています。

 まずは、それぞれの度数がどんなシーンに適しているかを、表で確認してみましょう!

 次ページで、度数(シーン)ごとに最適なアイテムを具体的に紹介します。