お弁当の保管方法は学童によって違う。安全重視のお弁当作り
作りたてをその場で食べる普段の料理と違い、作ってから食べるまでの時間が長いお弁当。特に日本の夏は気温も湿度も高いため、菌が繁殖しやすい環境です。
「今や日中の気温が30度を超えるのが当たり前のような状況。かつての親の知恵では対処しきれません。とにかく栄養バランスよりも安全重視が基本です」と本田明子さん。
武蔵裕子さんも「普段のお弁当作りではそこまで神経質にならなくてもいいですが、夏場は別。いつも以上に腐敗を防ぐ注意が必要です」と話します。
お弁当の保管方法も学童によって異なります。
「朝着いたらお弁当を冷蔵庫に入れてくれる学童もあれば、フルーツだけ冷蔵庫に入れそれ以外は冷房の効いた部屋で保管する学童や、冷蔵庫も冷房もない学童もあります。子どもによってはお弁当を出し忘れてカバンに入れたままだった、ということもあるので気が抜けません」(本田さん)
とはいえ日々忙しい共働き家庭にとって、毎朝早起きしてのお弁当作りはただでさえ大変。そこで、簡単にできる食中毒対策のコツを料理研究家のお二人に教えてもらいました。
それでは、真夏のお弁当作りで気を付けたい10のポイントを紹介しましょう。
「お弁当箱は、きちんと洗い、よく乾かしてから使います。角張っているものは角が洗いにくいので避けましょう。プラスチック容器の場合、ゴムパッキンは外して洗う、フタの溝まで洗うなど、細かい箇所まで洗うようにしましょう」(武蔵さん)
「“かご弁”や“曲げわっぱ”など、自然素材のお弁当箱を選ぶと良いですね。通気性が良いのでお弁当の中身が傷みにくく、竹や杉、ひのき自体に殺菌作用もあります。長く愛用できますよ」(本田さん)
特に、夜遅くにお弁当箱を洗うことが多い共働き家族の場合、あらかじめお弁当箱を2個用意しておくと安心。子どもがお弁当箱を出し忘れた場合も慌てずに済みます。