ハワイだけじゃない!年齢別おすすめ渡航先

 小さい子どもを連れた海外旅行。数ある世界の国の中で、比較的行きやすい国はどこでしょうか。子どもの年齢と旅の負担で考慮したいのは、やはりフライト時間。小さい子どもには、長時間の移動時間が負担に感じる場合があります。

 村田さんは、「家族の希望で旅先を選ぶということももちろん大切な視点ですが、『フライト時間が短い』『時差が少ない』『直行便で行ける』などを考慮して旅先を選ぶことで、子どもも体力的な負担を軽減できるでしょう」と勧めます。村田さんの話を元に、編集部にて子どもの年齢別おすすめ海外渡航先をまとめました。子どもの成長に合わせた旅先選びの参考にしてくださいね。

(なお、世界的にテロ攻撃による治安悪化が進んでいます。各国での治安対策など、渡航先の情報に十分注意してください)

年齢別、おすすめ海外旅行先

<子どもが0歳から>

 小さな子連れでフットワーク軽く動けない時期は、旅の主なテーマを「きれいな海」「非日常」「リラックス」として、ホテルステイを中心に海やプール、美しい景色など、豊かな自然環境の中、のんびりと楽しむのもおすすめです。

■グアム 時差:+1時間 フライト時間:成田から約 3時間30分
 青い空の下、透き通る海と白亜の砂浜――小さな島にリゾートの要素がぎゅっと詰まったグアム。日本から程近く、時差も少ないので、初めての子連れ海外旅行におすすめです。空港からホテルが集まるリゾートエリアまで車で5~10分という近さもうれしい。

■サイパン(時差:+1時間 フライト時間:成田から約3時間30分)
 グアムとの共通要素が多い旅先。ダイビングはもちろん、各種マリンスポーツが楽しめます。グアムより島が小さく、よりのんびりとした雰囲気。店も密集しているので、食事やショッピングなどがホテルからだいたい歩いて行ける距離にあり移動も楽です。

■台湾・台北(時差:-1時間 フライト時間:成田から約3時間30分)
 台湾は比較的親日家が多く、子どもにも優しい国。海の透明度はハワイやグアムなどには及びませんがビーチリゾートの「翡翠湾」やジブリ映画のモデルとして人気を集めるレトロな「九份」などビーチと街歩きの両方を楽しみたい人に。

<子どもが4歳ごろから>

 4・5歳からはレジャー要素をより盛り込みつつ、各国の文化に親しむ経験を。小学生は学年が上がるにつれて長距離移動が楽になるので、子どものキャパシティーに配慮しながら、フライト手段としてLCCも選択肢に入れると、旅の総費用を抑えることができます。

■韓国・ソウル(時差:0時間 フライト時間:成田から約2時間30分)
 なんといってもフライト時間が短く、旅行代金もリーズナブルに抑えられるのが魅力。ショッピングはもちろん、エステや遊園地などを備えた「ロッテワールド」、水族館、キッザニアソウルなど家族で楽しめるスポットが充実しています。

■香港(時差:-1時間 フライト時間:成田から約4時間45分)
 ショッピングやグルメなど大人な印象が強いですが、香港も子連れに優しい国。MTR(地下鉄)やバス、ミニバス、トラム、フェリーなど交通網が発達していて、乗り物が大好きな子どもは大興奮! 家族で楽しめるテーマパークもあります。

■シンガポール(時差:-1時間 フライト時間:成田から約7時間)
 安全でクリーンな国として知られるシンガポール。ファミリーには、シンガポールの南にあるセントーサ島が人気。世界最大級の巨大水槽がある水族館や広大なウォーターパーク、ユニバーサル・スタジオ・シンガポールなど多彩なアトラクションがそろいます。

■オーストラリア(時差:±1時間 フライト時間:都市によって約8~10時間前後)
 オーストラリアには、大自然がいっぱい。ケアンズやブリスベン、ゴールドコースト、シドニーなど各都市それぞれの魅力があり、コアラやウォンバットなど特有の動物を自然に近い状態で見ることができます。フレンドリーな国民性にも心が和みます。

須賀美季

旅を得意とするジャーナリスト。エイ出版社を経たのち、『フィガロジャポンヴォヤージュ』『フィガロジャポン』編集部に約10年間在籍し、ファッションの他、国内外での旅取材を数多く経験する。プライベートでもサーフボードを持って旅行を続ける。これまで訪れた国は30カ国以上。ハワイへは、仕事にプライベートにと数えきれないほど訪れ、子連れ旅行も5回経験している。5歳の女の子ママ。

村田和子

旅行ジャーナリスト。1969年生まれの一児の母。会社勤務を経て、2001年All Aboutスタート時より旅行ガイドに従事。2006年に独立し、子連れ、女性がテーマの旅をメーンに、各種媒体で情報提供・執筆を行う。「旅を通して、人・地域・社会が元気になる」をモットーに、テレビ・ラジオへの出演、講演等、幅広く活動。子どもが9歳のときに親子で47都道府県を制覇。全国各地を子連れで旅をした経験から、旅で親子の絆と生きる力を育む「旅育」を推奨し、「家族deたびいく」を運営。2013年、旅で学ぶヒントをまとめた「親子の旅育メソッド」を発表する。2014年春には「旅育からの中学受験」に親子で挑戦。ブログにてレポート。息子は国立大附属中学に在籍。

(文・構成/日経DUAL 加藤京子 イメージ写真・構成協力/須賀美季)