家族で最も長い時間を過ごす居心地のいいリビングがあり、家族みんなの家事分担が進み子どものイドコロがたくさんある---。共働き家庭にとっては、理想的な家ではないだろうか。今回は、そんな、「共働きの理想の家」を実現したAさん宅におじゃました。

インナーテラスとトップライトからの光に包まれる2階のリビング

 Aさんファミリーは、会社員のパパと、フルタイムで仕事をするママ、それに8歳と2歳の女の子の4人で暮らす共働き家族だ。

今回、取材に協力していただいたAさんと二人の子どもたち
今回、取材に協力していただいたAさんと二人の子どもたち

 近郊で最寄り駅から徒歩15分ほどの便利な場所にあるAさん宅は、三角屋根の白いシンプルな外観が印象的。1階部分には2台分の駐車スペースが確保されている。「夫婦ともに車で通勤しているので、2台置けることが第一条件でした。1階部分の床面積が小さくなるため、必然的にリビングが2階になった形です。リビングを2階に置くことで明るくできます」とAさんが話してくれたとおり、4人家族の生活の中心となるLDKと子ども部屋は2階に配置されている。

Aさん宅の間取り。1階に、2台分の駐車場、家事室、主寝室、浴室が、2階にはLDK、こども部屋、インナーテラスがある
Aさん宅の間取り。1階に、2台分の駐車場、家事室、主寝室、浴室が、2階にはLDK、こども部屋、インナーテラスがある

Aさん家族から実際の使い勝手を聞きながら、“共働きにとっての理想の家”について解説する積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長
Aさん家族から実際の使い勝手を聞きながら、“共働きにとっての理想の家”について解説する積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長

 さっそく2階に上がらせてもらうと、奥の子ども部屋を除いてワンフロアーが仕切りのないLDKになっており、見通しのよい空間だ。フロアーの中央にはインナーテラスがあり、2面に設置された大きな掃き出し窓からの光で室内が明るく感じられる

 また、勾配のある天井にはトップライトが設けられている。「トップライトからの光が室内の白い壁に反射して、柔らかい光に包まれる空間を演出しています。朝と午後とで光の向きが変わるなど、時間とともに日射しが動く点も、空間に変化を生む効果があります」と話すのは、積水ハウス総合住宅研究所の河崎由美子課長だ。

天井のトップライトから入る光が白い壁に拡がる
天井のトップライトから入る光が白い壁に拡がる

 室内の壁や天井は白で統一されており、玄関から2階のLDKにかけての1面全体が白いレンガ調のアクセントウォールになっているのが目を引く。「大きな壁全体がつながって見えるため、実際の面積よりも室内が広く感じられます」(河崎さん)

玄関から2階のLDKにかけて、1面全体を白いレンガ調のアクセントウォールに
玄関から2階のLDKにかけて、1面全体を白いレンガ調のアクセントウォールに