残ったきんぴらがおやつのレシピのヒントに

―― いい香りが部屋中に漂ってきました。焼き上がりの色もいいですね。ふんわりしているのに、もっちり。甘くておいしくて、幸せな気分になります。

伊藤 こういうおいしそうな色になるのは、オレンジジュースの力なんです。

 もっとも、そもそもは子どもが飲み残していたジュースを使ったのが始まりでした。煮豆もそう。煮物の里芋が残ってしまったり、レンコンのきんぴらが余ってしまったり、というところから、色々な野菜の入った米粉クッキーのレシピを開拓しました。

―― 残り物をサラダなどに使うことはあっても、おやつに転用という発想はなかなか出てきません。

伊藤 アレルギーがあるせいなのかどうかは分かりませんが、うちの子ども達は味覚がすごく敏感で、冷蔵庫に入れておいた煮物は2日目になると食べないんです。ひじきの煮物も、残って2日目に出しても食べてくれない。そうやって残り物を食べないことが、いいこととは私には思えないんです。だったら、工夫して食べるということを覚えてほしい。そこで毎回、「残った物がこれになっているんだよ」とちゃんと説明しています。捨てていると思われたら困りますからね(笑)。

米粉クッキー同様、マドレーヌもポリエチレンの袋の中で分量を守って混ぜていけばOK。「ポリ袋やラップにも添加物が使われていることが多いので、チェックすると安心」と伊藤さん
米粉クッキー同様、マドレーヌもポリエチレンの袋の中で分量を守って混ぜていけばOK。「ポリ袋やラップにも添加物が使われていることが多いので、チェックすると安心」と伊藤さん

白花豆とホワイトソルガムのマドレーヌ(6個分)

●材料

ホワイトソルガム 50 g
製菓用米粉 50 g
自然塩 ひとつまみ
重曹 小さじ3分の1
シナモン 小さじ3分の1


100%オレンジジュース 70 g (※使う製菓用米粉によってはオレンジジュースの量が変わることもある)
ハチミツ 40 g
菜種油 35 g
白花豆の甘煮 50 g

●作り方
1.白花豆の甘煮をブレンダーでペースト状にする。
2.Aの粉類をポリ袋に入れ、片手で袋の口をつかんで、もう片方の手で袋の底をポンポンと弾ませ、まんべんなく混ぜる。
3.2の袋にBを入れ、なめらかな生地になるまで混ぜる。
4.薄く油を塗っておいた型に、生地を流し入れる。水でぬらした手で表面をちょんちょんと触れてならす。
5.170℃に温めておいたオーブンで17分ほど焼く。

 

残念ながら、このふんわり感は持続しないので、食べきれないときは早めに冷凍するのがおすすめ。食べるときは、室温に置いて解凍するといい。「焼いた翌日はしっとりと落ち着き、さらに甘さが際立ちます」と伊藤さん
残念ながら、このふんわり感は持続しないので、食べきれないときは早めに冷凍するのがおすすめ。食べるときは、室温に置いて解凍するといい。「焼いた翌日はしっとりと落ち着き、さらに甘さが際立ちます」と伊藤さん