女性リーダーは「リーダー役割」と「女性役割」を融合させる必要がある

 では、女性はどう振る舞ったらよいのでしょうか。

 それは一見矛盾する2つの役割、つまり、リーダーに期待される役割(作動的な特性)と女性に期待される役割(共同的な特性)を、自分らしいやり方で融合させることです。

 男性であれば「説得力がある」「状況をよく把握している」といった作動的な特性だけで優れたリーダーだと見なされますが、女性の場合は、作動的な特性と共同的な特性の両方を兼ね備えておく必要があります。

 そのうえで作動的な振る舞いを周囲が拒絶しないレベルに抑えれば、ペナルティが科されるのを避けることができます。リーダーに求められる役割を十分に果たしつつ、過度にジェンダー・ステレオタイプに反しないよう振る舞うこと、これが「ウィメンズ・キャッチ22」の方程式を解くカギです。

 しかし、この2つの期待を融合させるのは簡単なことではありません。単に誰かの真似をすればよいというものでもないからです。良いリーダーになるためには、自分の性格や自分らしいリーダーシップのスタイルについても知っておく必要があるのです。

(撮影/的野弘路)