昭和女子大学はDUALでも以前、インタビューした坂東眞理子さんが理事長を務める女子大学。社会で活躍できるような女子学生を育てることを目指してきました。93.9%という高い就職率【2015年、就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)×100】は、サンデー毎日が発表したランキングによると、卒業生1000人以上の大学で全国9位・女子大学では1位に輝きます。

 同大では、学生の「キャリア教育」に力を入れてきました。専攻で学んだことを生かし何の仕事に就くのか、そして「仕事と家庭の両立」という視点から、どういった企業を選んでいけばいいのか――。就職活動の直前だけでなく、入学直後からカリキュラムを組み、よりよいタイミングで、キャリアについて学生達に教えてきました。

 女子大学生のキャリア教育には、どういった視点が大切なのでしょうか。昭和女子大学キャリア支援部長の森ます美さん、同部次長の伊藤純さんに、話を聞きました。

「キャリアコア科目」を全学生が履修

森ます美さん
森ます美さん

森ます美キャリア支援部長(以下、敬称略) 昭和女子大学では、学生が在学中に「キャリア」をデザインする力を養い、卒業後は自分に適した職業に就いて、社会人・職業人として自立した人生を歩めるよう、「キャリアデザイン・ポリシー(社会的・職業的自立に関する方針)」を策定し、キャリア教育を推進してきました。

 キャリアデザインとは、卒業後の就職だけでなく、一人一人の人生をどう生きていくか、その中心に職業・就業をおいて人生を計画することを指しています。いまの時代、女性も就業抜きにしてはライフプランが考えられなくなっています。仕事を人生にどのように位置付けるのか、心に描いたうえで職業を決めることが大切になってきます。

 具体的には、2010年度から一般教養科目群の選択科目として「キャリアコア科目」を開設し、2011年度入学生から必修科目として、全学生に履修させています。

日経DUAL編集部 全学生に履修させているのですね。具体的には、どのようなことを学ばせていますか。