「女子学生のための優良企業ランキング」を公表

 これまで5回、「女子学生のための優良企業ランキング」を内外に発表してきました。企業を2つの指標、「指標A・・・就業継続・WLB(ワークライフバランス)指標」と、「指標B・・・キャリア・フレキシブルワーク指標」で評価しています。

 指標Aでは、企業で女性がどのくらい長く働きつづけているか、男性の勤続との格差はないか、また就学前の幼い子どもを持つ男女社員にフレンドリーな制度やWLBを保つ制度は整っているか、で評価しています。指標Bでは、入社後、女性はキャリアアップして管理職として企業の意思決定にどの程度参加できているか、女性がキャリア・能力を伸ばせるようにダイバーシティや柔軟な働き方に関する施策・制度は整備されているか、女性の定着率はどうか、などを評価しています。

 業種別に、それぞれの指標でのトップ企業を紹介しているほか、横軸を指標A、縦軸を指標Bとして、4つの企業タイプに分類しています。たとえばどちらも評価が高い企業は「就業継続する環境条件が整っているだけでなく、管理職への登用、フレキシブルな制度も整っている企業」ということになります。指標Aは得点が高いが指標Bは低い企業は「出産・育児後の就業継続環境は整備されているが、女性登用の実績は少ない企業」というわけです。

 ランキングでは、業種ごとに実際に企業名を挙げて公表しています。「大学が企業名を挙げてこういった発表をすることはリスク。なぜなら、どの会社にも学生がお世話になることがあるかもしれないから」という意見もありました。企業名だけが重要なのではありません。ランキングの指標にもした「就業継続やWLBが実現できるか、そしてキャリアを積めるか」などの視点、そういった「企業を選ぶときの着眼点」を学生に教えることも、大事だと思っています。