「自分が慣れている職種だったら、産後も結果を形にできたかもしれない」。何度、思ったでしょうか。子どもが幼いうちは、病気が多い。そういう時期に、アウェイの仕事を覚え、休まずに仕事を100%するのは、私には無理でした。

 子育てのアクシデントがあっても、成果を上げられれば、みじめな思いをしなかったかもしれません。「ダメ扱い」をされているうちに、心も壊れてきました。社外のカウンセリング窓口や、民間団体にも相談。「少なくとも、あなたのキャリアを尊重してくれる部署に異動してください」とアドバイスされただけですが…。

娘が病気になると、反射的に心身が凍るような恐怖を感じる

 もっと厳しい職場もあるでしょう。医師や教員など、絶対に休めない職種もあります。私は、育休から復帰するとき、いくつかのセーフティーネットを用意しておけばよかったと思います。

 病児保育を利用したり、土曜勤務をしたり。努力はしましたが、預け先から「熱が40度に上がったから、帰ってきて下さい」という連絡があれば、早退になります。朝、病院に連れて行けば遅刻に。自分は「預けて出勤した」と思っていても、「仕事が中途半端」「遅刻早退が多い」と言われたときは落ち込みました。娘が病気になると、反射的に心身が凍るような恐怖を感じました。