上司に「他のママは休まないのに」と言われて

 子どもの病気が、ママにうつるのも知りませんでした。看病で手足口病の娘にべったり、寝不足で体力が落ちていたとき、私も高熱が出て手足に発疹が。娘の看護で休んでいるため、これ以上、休めません。手袋とマスクで出勤です。

 上司に「他のママは休まないのに」と言われ、職場のママに聞いてみると、わが家と事情が違ったのです。義理の親が近くにいる、遠方から親が駆け付けてくる、子どもが大きいなど。私達は、ママ・パパが40代なら、祖父母も高齢。遠方で体も弱く、頼めませんでした。1歳の秋、病児保育(自宅に来てくれるシッター)を利用するようになりました。

 1歳クラス最後の日には、保育園で胃腸炎によるけいれんを起こしました。ぐったりする娘を抱えて救急外来へ。私もうつって、親子で点滴でした。2歳の夏も盛りだくさん。午前中、会社にいると保育園から発熱の連絡。半日休のお願いをして、クリニックや翌日の病児保育など連絡しまくり、お迎えに。病院、薬局とはしご、娘が食べられそうな食料を買い込みます。夜になっても具合が悪く、夜間小児科に連れていきました。

 このときは夏風邪のヘルパンギーナでした。治ったかと思ったころ、せきが出る病気に。その2週間後には、発熱でけいれんが起きて、2度目の救急車。「フルタイム勤務は限界かな。娘はママがいいよね。うちはサポートが病児保育しかなくて他人に何日も預けたらかわいそうだし」と救急車の中で考えても答えは見つかりませんでした。

 けいれん止めの座薬を出され、冷蔵庫とママの通勤バッグに常備するように。さらに9月、2回目のヘルパンギーナで高熱。けいれんが起きないかドキドキしながら、クリニックを受診して病児保育をお願いし、会社へ。夕方に「40度に上がったので帰ってきてください」と電話があり、早退です。

 遅刻・早退は多かったものの、欠勤はしなかった。穴は開けていないと思っていましたが、上司に「仕事が中途半端」と言われました。そしてまた、「発熱で病児保育」が何回か。土曜出勤のとき、熱がひかない娘が「ママ行かないで」「一緒に会社行く」と抱きついてきて、引き裂かれる思いでした。