パパはますます長時間労働で、昇級していく

 さらなる打撃が。夫が昇級したと聞き、私は長年、昇級していないことに気づきました。娘の病気と思うようにいかない仕事に打ちのめされていた私は、報われない感がさらにアップ。「夫の昇級は、一家にとってはいい話」という目線ではなく、「夫は仕事も減らさず、何も変えなくていいのに、何で私だけ!?」という不満が爆発し、修羅場もたくさんありました。

 こうした闘いがあるのは、わが家だけではありません。長時間労働をしないと成り立たないのが組織の現状。夫が家事や育児を十分にできない場合、祖父母や近しい人のサポートがあるかどうかが、運命の分かれ目です。

 働くママが増えたいま、「子どもを預けて何でもやらないと、生き残れない」というプレッシャーがあります。先輩ママが言っていました。「地方出身の高年齢ママと、東京出身で祖父母の援助ありのママとでは、天と地ほど環境が違う」って。祖父母が助けてくれて、産前と変わらず仕事をしているママもいます。

 職種や、職場の理解によっても違います。自分の裁量で終わったら早く帰れるとか、持ち帰り仕事をするとか。保育園で一緒のアラフォーママには、管理職や社長さんもいます。自由に仕事しているママが輝いて見えて、取り残されたような気持ちに。「○○さんはできているのに、あなたはできないの?」と自分の価値が下がるように思えました。

 そんなジレンマにもみくちゃにされても、高年齢で恵まれた子だし、1~2歳のミニミニぶりは本当にかわいい。複雑なママ心です。

 娘が2~3歳のときは、フルタイムに。上司の定める勤務時間にして、土曜出勤も。親子でがんばりました。期待したのですが、希望の部署への異動はなし。「子どもが幼い」「残業をしない不十分な人」という評価が伝わり、受け入れ先が見つからなかったようです。やりたい仕事に戻る、という夢は破れたのでした。