スイスの保育施設の9割は私立。保育料が主な運営費に

 スイスの保育料の高さには目を見張る。それはスイスの保育施設の9割が私立で、保護者が支払う保育料が主な運営費として成り立っているからだ。ひとり親や低所得の家庭が優先になり中々空きがない場合も多く、たとえ預けることができたとしても、結局その保育料でお給料のほとんどが消えてしまうことも少なくない。1人目はそれでも働きに出る母親が多いが、2人目の出産を機にしばらく家庭に入る母親も多い。

 主人の叔母のハンナ(仮名)は、現在チューリヒの保育園でパートタイムで働いている。時給は50フラン(約5400円)。保育料が高くなるのも、仕方がない。

 それでもチューリヒなどの都市部ではまだ保育施設が充実している。一方、スイス東部などの農村部ではまだ「小さい子どもは家庭で育てるべき」という保守的な根強い意見も多いため、国ではなく各自治体の裁量に任されるスイスでは、地方の保育施設がなかなか充実しないようだ。

 ただ、スイスの大学を含めた国公立学校の授業料は、基本的に無料か格安で通うことが出来るため、農村部でも高い学歴を持つ母親達の労働力を無駄にするべきではなく、スイスが国として介入するべきとの意見もある。

 そしてやはり、スイスのワーキングママの一番の強い見方は “おばあちゃん”の存在だろう。平日の午前中は、祖母と見られる年配の女性が幼い子どもと一緒に居るのをよく見掛ける。驚くのは、そのスイス人の年配女性の活発さだ。

2年間で5人の孫を迎えた義母。自分でも仕事を続けながら、孫達のベビーシッターも買って出る、ありがたい存在
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