落とし穴2. 「とりあえず3000万円」の終身保険

やみくもにたくさん“入り過ぎ”ているから

ファイナンシャル・プランナーの内藤眞弓さん
ファイナンシャル・プランナーの内藤眞弓さん

 「気付いていない人もいると思いますが、夫婦ともに正社員のDUAL世帯は実は何もしなくても手厚い“保険”に入っているようなもの。まずはそれを自覚しましょう。安易に会社を辞めて、今受けている恩恵を手放してしまわないことが一番大事だと言っても過言ではありません」と話すのは、ファイナンシャル・プランナーの内藤眞弓さん。

 雇われている身だからこそ、労働法制上もかなり恵まれているうえに、公的な健康保険も年金も、保険料は会社に半額負担してもらえています。公的年金も国民年金だけの自営業者などに比べて、厚生年金、会社の企業年金などが上乗せされることで、定年退職時にはかなりの差が出てきます。夫婦ともに働いているため、受給金額も2人分になるのです。

 ダブルインカムは世帯収入も多く、生活に余裕があります。しかし、気をつけないと、お金があり過ぎるがゆえの落とし穴もあります。それが“保険に「入り過ぎる」問題”です。

 一般的に「保険料の目安は、世帯収入の10%」などといった目安が示されていることがあります。さきにも書いたとおり、DUAL世帯はダブルインカムのため一般よりも収入が高額になりますので、数字を鵜吞みにすると、世帯年収800万円の人は80万円が目安ということに。さすがにそこまではいかなくても、払おうと思えば払えてしまうだけに、保険料を払い過ぎていることに気付かない可能性があるのです。

 「多くの場合、人は長生きするものです。保険のかけ過ぎで『保険料貧乏』になってしまっては、本末転倒です」(内藤さん)

 「例えば保険会社に転職した昔の同僚から『3000万円の終身保険に入りませんか?』といった誘いが来ることがあるかもしれません。月額3万~4万円の保険料を払って、60歳、65歳の解約返戻金を老後資金にするといったスキームです。はっきり言ってこれはムダです。保険会社の手数料がずいぶん上乗せされているからです。貯蓄と保険は分けて考えなくてはいけません」と深野さん。

 「それって、わが家のこと!?」と気になったあなたは、第2回の【共働き夫婦に終身保険は不要 ダラダラ支払いはムダ】をお楽しみに! 次ページでは、3つ目の落とし穴に注目します。