父からの愛は月の光。母からの愛は灼熱の太陽
自らの経験から編み出されたバイオリズムマネジメント。その上級者を高橋さんは「未来をマネジメントできる人」と定義した。未来のなりたい自分のために今日何をするべきか? 常に自分にそう問いかけるようになったのは実は父の影響が大きいという。
「私はよく、父からこんなことを言われて育ちました」
そう言って、“父からもらった忘れられない言葉の数々”を読み上げてくれた。
これらは17歳のときに父からもらった言葉のプレゼント。高橋さんは父からの贈り物を「命を輝かせている姿を見せるための心の糧」として心に刻み、今日まで自身の教科書にしてきた。
「未来に感謝する、ということはつまり自分の幸せは自分で迎えに行くということ。でも、多くの女性はそこまで自分に自信が持てない。自分のことが嫌いな人すら少なくありません。そんな女性達を月の光のような優しさで包み込むことができたら。自分を愛しなさい、と私が言うのは子育てもビジネスも同じ。自分を自分で肯定し、命を輝かせている姿を他人に見てもらうことが大切だから、なのです」
人生はすてきで、楽しい。愛を確認する時間が増え、自分が愛に満たされる瞬間が多ければ多いほど、人は他人に対しても「愛と感謝」に溢れた心持ちで接することができる。自分が輝くよりも人を輝かせたい。ベアーズの事業の礎ともいえる“愛”の発動は父から高橋さんが受けた“愛”に遡る。
一方で、母からはどんな愛をもらい受けたのか。気になって尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「父の愛が優しく人を癒やす月の光だとするならば、母は真逆の灼熱の太陽のように情熱的でパワフルな人。例えるなら、淡谷のり子と細木数子とデヴィ夫人を足して土井たか子で割ったような人! 豪傑豪快。10本の指に13個もの指輪を着けてロングの毛皮をまとう、バリキャリのママでした」