日経DUAL世帯は、将来の子どもの教育資金の準備について気になっているのではないでしょうか。とはいっても、今はマイナス金利時代。「貯蓄をしても、なかなか増えない…」と思っている人も多いと思います。ではどうすればいいのでしょうか?

 このテーマについて、先日、六本木ミッドタウンにて行われた日経DUAL主催「共働き子育て家族のための今どきの教育とお金セミナー」で、大和証券の吉田光太郎さん(ダイレクト企画部長)が講演しました。

 ご自身も2人の子育て中という吉田さんは、教育資金を準備する一つの選択肢として、少額からできる積立投資をすすめます。初心者でも始めやすい積立投資による教育資金作りについて、当日のスライドとともにご紹介しましょう。

教育資金を準備するのに「投資」も選択肢になりうる

大和証券ダイレクト企画部長の吉田光太郎さん
大和証券ダイレクト企画部長の吉田光太郎さん

 投資というと「わかりにくいな」「不安だな」という方が多いと思います。でも、上手なやり方を選べば、預金や学資保険などとあわせて教育資金作りの一つの選択肢になります。

 仮に、中学受験をするために小学4年生から塾に通うという前提で、中学、高校と私立、大学は私立文系にした場合を計算してみると、教育資金は合計でおよそ1340万円かかります。

 もし、お子様が生まれた瞬間から月々5万円、つまりご夫婦で2万5000円ずつ貯めていった場合、年間60万円になり、お子様が22歳までで1320万円貯まります。これで、だいたい近い金額が準備できるかな、と感じるのではないでしょうか。

このケースでは、子供1人が22歳になるまでに1340万円の資金が必要
このケースでは、子供1人が22歳になるまでに1340万円の資金が必要

 では、もしこの毎月5万円の積立を、投資にまわしてみるとどうなるでしょうか?仮に年利回り2.0%で運用するとなると、途中で教育資金を使っても、こちらの緑の折れ線グラフのように、最後には170万円残るという計算になります。これが、“運用する利回りの力”です。

年利回り2.0%で運用した場合の資産残高
年利回り2.0%で運用した場合の資産残高

 「月5万円貯蓄で積み立てておけば足りるのに、なぜ投資が必要なの?」と感じるかもしれません。でも、今後教育資金を準備する場合には“インフレ”にも注意する必要があると思います。

 私が学生だったころは、国立大学の授業料が30万円ほどだったと記憶していますが、現在はおよそ2倍に上がっています。今小さなお子様が、将来大学に進学する際に、物価がどうなるかはわかりません。少しでも効率的に運用していくことで、たとえインフレになって大学進学費用が上がっても対応できるように準備すべきではないでしょうか。

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