時間の強みを活かせる積立投資
例えば、毎月5万円を積極運用型で積立投資する場合、1万2500円は預金、7500円を国内株式、7500円を海外株式、5000円を国内債券…というふうに、それぞれ自動的に買っていきます。
投資信託の積立は、例えば「毎月30日に、いくらでどんなものを買う」と最初に設定すれば、あとは自動的に買い付けていくことができます。今お持ちの銀行口座から自動的に毎月お金が引かれていくので、資金を移す必要もないですし、相場を頻繁に見る必要もありません。
たとえ値動きがあったとしても、毎月積み立てていくと時間分散の効果があるため、それほど不安になる必要もありません。資産分散をすれば、リスクとリターンのばらつきはある程度小さくなるので、不安も軽減されるのではないでしょうか。毎月1%でも2%でも利回りが出れば、お子様が大学まで行かれる教育資金の準備ができるうえ、さらにプラスアルファが生まれる見込みです。是非検討いただけたらと思います。
1%や2%の利回りとはどの程度なのかというと、日経平均という、株式上場している225銘柄の株価を使って算出する指数があるのですが、この225社の株式の平均配当利回りが1.8%ほどです。値動きがなければ、これだけの配当がもらえるというわけです。実際には値動きがありますので、毎月積み立てて時間分散することで、大きなリスクを軽減させていくことができます。
今お子様が小さい方なら、教育資金の準備期間として、10年以上の時間があると思います。今2歳のお子様が18歳になるまでなら、16年間もあります。先ほど、たとえ株価が10年後に5分の1になったとしても、時間をかけて積立をしたために、実際は24万円もプラスになった例も紹介しましたが、こうした“時間の強み”も活かすことができます。
私自身も、2人の子どものうち1人目は学資保険で教育資金の準備をしていましたが、2人目は投資信託の積立で準備をしています。みなさまも是非、資産の置きどころ、増やしどころを意識していただけたらと思います。
インターネットを有効に使いましょう
先ほどの5つの不安のうち、「証券会社は何となく行きづらい」とありましたが、日中お仕事されている方は、店舗に行かれるのが難しいと思います。でも最近はインターネットサービスが充実し、申込みも取引もすべてネットで行うことも可能です。大和証券は、実は日本で初めてインターネットでの株式取引(オンライントレード)を始めた証券会社で、今年で20周年を迎えました。
また、「どうやって勉強、情報収集をしたらいいかわからない」という不安もありましたが、インデックスファンドの積立なら、常に新しい情報などを入手する必要はないと思います。積立を始めてみると、値動きなどにも少しずつ興味がわいてきて、動きをみる楽しさや、学ぶ楽しさも感じるようになるのではないでしょうか。
最後に、投資に対する不安とその解決策をまとめると次のようになります。
「下がったらどうしよう。元本割れになるのが怖い…」→積立投資で時間分散をしていく
「何を買えばいいのかがわからない」→インデックス(指数)に連動する投資信託を選ぶ
「買い時、売り時がわからない」→毎月積み立てていけば、タイミングは気にしなくていい
「証券会社は、なんとなく行きづらい」→インターネットサービスを有効活用
「どうやって勉強、情報収集をしたらいいかわからない」→インデックスファンドの積立投資なら、情報収集はあまりいらない
お子様の教育資金作りの一つの選択肢として、時間があることを強みにできる“積立投資”について、ぜひ検討してみていはいかがでしょうか。
■大和証券ホームページ
■-子育てとお金の情報サイト-SODATTE
(文/西山美紀、写真/小野さやか)