リスクが小さくなる「資産分散」のチカラ
このグラフを見てください。AとB、2つのタイプの値動きがある場合、どちらが安心できるでしょうか。
Aの方が安心ですよね。Aの方がリスクが小さいからです。リスクというのは、単に“危ない”という意味ではありません。投資の世界のリスクとは、“リターンのばらつき”のことを指します。リスクが大きいということは、下がる可能性と上がる可能性の幅が大きいという意味です。
Bは値動きが激しいため、リスクも大きくなります。一方Aは値動きがなく、リスクがありません。
では、Bよりも少し穏やかな振れ幅になったらどうでしょうか。
これくらいなら、心配がだいぶ減って、気持ちが少し落ち着くかと思います。
では、どのようにしたらこのCのように振れ幅が小さくなるのでしょうか。
それは、一つの銘柄にまとめて投資するのではなく、“いくつかに分けて投資すること”です。例えば、指数(インデックス)に投資するやり方があります。日経平均やTOPIXなどの名前を聞いたことがあるかと思いますが、これらの指数に連動する投資信託(一般的に「インデックスファンド」といいます)を購入します。すると、例えば日経平均に連動するインデックスファンドの場合、複数の企業に分散投資することになります。
また、インデックスファンドを複数組み合わせるというやり方もあります。株式といっても、国内株式、先進国株式、新興国株式などがあるほか、国内海外の債券や不動産投資信託(REIT)などもあります。これらを組み合わせて投資すること(=資産分散)によって、大きなリスクを抑えることができます。選ぶ配分によっても、リスクは大きく変わります。
国内株式や先進国株式など、自分で選ぶのが大変という場合は、「バランスファンド」といって名前のとおり各資産にバランスよく投資したファンド(投資信託)もあります。
例として、大和証券では『ラップコンシェルジュ』や『ダイワ資産バランスファンド』などの投資信託を販売しています。これらは、事前に決められた配分にあわせて、予算を振り分け、自動的にその割合で買っていきます。