借り換えの前に・・・今のローンを借りている銀行に交渉してみる

 「借りたときよりも金利が1%近く下がっている!今すぐ借り換えなきゃ」と焦った方。他の金融機関に走って借り換え契約をする前に、今ローンを借りている銀行に、交渉をしてみるという手があるといいます。

 「他行の借り換え試算をしてもらったら、その結果を今借りている銀行に持っていき、『以前より金利が下がっているので、借り換えを検討しているけれど、可能であれば今の金利を少し低くしてもらえないでしょうか』と相談してみるのです」(深田さん)

 他行で借り換えをするには諸経費がかかり、書類などのやり取りも必要になるため、共働き夫婦には手間がかかるというデメリットがあります。ところが、今借りている銀行で交渉する分には、それほど手間もお金もかからないという点が魅力的です。

 「ただし、どの程度金利を割り引いてくれるかは、ケースバイケース。今の銀行で借り換える場合、新たな諸経費がかからないことを考え合わせて、新しいローン金利+0.3%程度の金利を、交渉の落としどころとするといいと思います。変動金利から固定金利に変えるときは、1万円弱の手数料がかかるというケースもあります」(深田さん)

 実際に読者でも「借り換えをするつもりで銀行に行ったら、金利を引き下げてくれた。借り換えの手間もなくオトクだったが、もっと早く相談してもよかったかも…」という声がありました。

 他の銀行で借り換えるとしても、今利用している銀行で交渉するとしても、金利が低い住宅ローンに借り換えることができることになったからといって、月々の返済額を下げてしまうのはNG。

 「それでは、月々の返済額が軽くなったとしても、ローン完済の時期は変わりません。(元利均等返済という返済方法の場合)。月々の返済額はそのままで、残りの返済期間を短縮することをおすすめします。借り換えによって、少しでも住宅ローンの完済の時期を早めることができれば、将来の老後の安心を手に入れることができるからです」(深田さん)

写真はイメージです
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