「武勇伝」ネタのブレークから11年。コンビの低迷期を乗り越え、インテリ芸人として再び頭角を現し、今年は楽曲『PERFECT HUMAN』をヒットに導くなど、芸人としての地力の高さを感じさせるオリエンタルラジオ・中田敦彦さん。お笑い界という実力社会をひた走る中田さんは、子育て世代の新しい道をも切り開いています。これからの良き夫を再定義した前回の「夫の働き方」に続く第3回のテーマは「ITと育児」。情報があふれる現代で、「育児にITは欠かせない。でもネットに思想はない」と言います。中田さんのネットとの付き合い方とは?

 

 僕達の世代は、テクノロジーで世の中が便利になる恩恵をかなり受けていますよね。

 僕はというと、ここ数年で紙の本より電子書籍を読むことが圧倒的に増えました。繰り返し読みたくて手元に置いている紙の本もありますが、自宅の本棚スペースは肩幅ぐらいです。多くの本はスマホで、仕事の移動中や待ち時間に読んでいます。

 育児においても、僕ら家族にとってITは、なくてはならない存在です。

 情報共有がたやすくなりましたよね。泊まりの仕事があっても、iPhoneのFaceTimeを使えば娘や妻の顔を見ながら電話できます。妻が娘を連れて岩手の実家に里帰りしているときも、娘の動画をLineで送ってもらえれば娘の様子を感じることができます。

 妻はクリスマス、節分、ひなまつり…と季節行事を大事にしていて、家ではささやかでも行事・イベントをします。昨年のクリスマスだったら、ツリーを3人で買いに行きみんなで飾りつけをしました。妻はその様子を撮って、後で振り返れるようにしてくれました。家族イベントに参加できず帰宅は娘が寝た時間…なんてときも、妻が娘と2人で楽しんだ様子を動画で見せてくれます。テクノロジーのおかげで満たされている部分は、十二分にあると思います。

娘の写真や動画は祖父母とも完全シェア

 娘の写真や動画は、互いの両親とも共有しているんですよ。家族間で写真や動画を共有するアプリ「家族アルバム みてね」を使い、僕らが週1、2回のペースでスマホから写真をアップしています。娘は祖父母にしょっちゅう会えるわけではありませんから、家族みんなで娘の成長をリアルタイムで感じられるようにしているんです。

 仕事の予定だって、僕と妻の分をGoogleカレンダーで完全共有です

 お互いのマネジャーが入れたスケジュールは僕も妻も一目で分かりますし、僕のマネジャーが、「ダンナのこの日のこの時間は空いているが、追加の仕事を入れて構わないか?」と、妻と直接連絡を取ることもあります。夫婦で連携していることでレスポンスが早くなるし、僕も妻も互いの1日の動きを分かっているので逐一聞かなくても済みます。

 例えば、妻が日中仕事で、僕が午後からの日の場合。互いに「この日の予定は?」といった質問をすっ飛ばし、妻は「12時まで娘を見ておいてね。その後はママ友に頼んであるからおうちまで連れていってね」という頼み方をしてきます。バトンを渡された出勤前の僕は、午前中に娘と遊び、友達の家へ娘を連れていって、つなぎます