何か具体的なトラブルに直面したときの情報収集にも、ネットは欠かせませんよね。

 娘が生まれて間もないころ、妻の機嫌がものすごく悪いときがあったんです。一体何だこれは…と戸惑った僕は、「産後 機嫌 悪い」と検索ワードを入れました

 そうしたら妻と似た事例が色々出てきました。「産後クライシス」「産後うつ」との言葉もこのとき知ったんですよね。情緒が不安定になるのは珍しいことではないし、不機嫌の理由はホルモンのせいであって妻の個性ではない。それが分かるとすごく落ち着きました。妻の資質ではないならば、僕ができることも違ってきますしね。

絶対的に正しい情報はどこまでいってもない

 当たり前ですが、検索した情報がすべて正確だとは思っていません。取材に基づいた報道であっても、物事のすべてを把握して書かれているわけではないし、どの立場で見るかによって正義も変わります。

 今は情報過多社会。ネットリテラシーという言葉もありますが、どんな情報もうのみにせず、取捨選択する技術が求められているのだと思います。物事の真意に近づくために、「検索」しているといいますか。

 僕はいつも、世の中の2~3割のあれこれは間違っているかもしれない、と疑っているところがあります

 情報をうのみにしないことって、何もネットだけじゃありませんよね。育児もその一つ。真偽のはっきりしない情報であふれています。「母乳かミルクか」「離乳食はいつから始めるべきか」など、あらゆることにYESとNOの情報があり、完全な正解なんてたどり着けません。

 10年前の育児書の内容が現代にはそぐわないことも少なくないし、育児にも流行があるのだといつも感じます。そんななかで多くの親はリアルタイムの育児情報を求めている。だから「ママブログ」のニーズが高いのはよく分かります。

 医者であっても、その診断が間違っていることはあります。

 出演中の番組『爆報!THEフライデー』(TBS)で、病気やケガなどで思いがけない事態を招くVTRを毎週見ているのですが、その再現VTRで最も多いエピソードが「初診が悪かった」なんです。最初に行った病院で「自律神経症ですね」と診断され半年ほど様子を見ていた結果、実は誤診だった。気づいたときには後戻りできない状態まで悪化していた、そういったケースです。