日経DUALのアンケートで、利用したことがあるサービスとして上位に名前が上がった「タスカジ」(関連記事:「家事代行&シッター 読者6割が活用、選ぶ基準は?」)。従来よりも安く家事代行をお願いできるサービスとして、共働き家庭に広がりました。この「タスカジ」を立ち上げた和田幸子さんも小学生の息子さんがいる働く親の一人。サービスインの直前に私が主催する「Women’s Lounge」に参加されたとき、この新しいサービスについて熱くお話されていたのを覚えています。今回は「タスカジ」の誕生秘話はもちろん、旦那さんとの家事や育児、生活費の分担などについても興味深いお話をたくさん伺ってきました。

フルタイムで家がぐちゃぐちゃ……何とかしたいという気持ちがきっかけに

藤村 会社員ママとしてフルタイムで働いていると、毎日があっという間に過ぎていくと思うのですが、そんな中、新しいビジネスを起こすのはさらにパワーが必要ですよね。その原動力は何だったのでしょうか?

和田さん(以下、敬称略) そもそも、子どもが生まれるずっと前から、起業することに興味があって。何もないところから生み出す、ゼロイチでの起業が好きだと自分で分かっていたので、いつかは起業したいと思っていました。

 実は、若いころにも同級生と起業したことがありました。そのときは大成功も大失敗もしなかったのですが、あることを学んだんです。それは、「起業するには自分にとってのテーマが必要」だということ。そのマーケットが伸びるかどうかよりも、自分自身の課題にひも付いたものであること、この課題は自分じゃないと変えられないと思えるかどうか、ということがとても重要だと感じました。だから、「これだったら私が時間をかけて解決したい問題だ」というものに出合ったときに起業しよう! と思っていましたね。

―― まさに「これだ!」と感じたのが今のタスカジというビジネスだったのですね。タスカジという家事代行サービスのプラットフォームを作ろうと思ったきっかけは、ご自身の経験ですよね?

和田 まさに、私自身がフルタイムで働くママで「家事の担い手がいない」という問題に直面していたことがきっかけです。私は本当に家事が苦手で。何とかしたいと思いつつ「家事代行サービスを利用したいけれど高額過ぎて難しい。だから、家がぐちゃぐちゃだ」と愚痴を言いながら、周囲の人達によく相談していたんです。

 あるとき、通っている英語教室の先生にも愚痴をこぼしていたら、「日本にはプロフェッショナルなフィリピン人のハウスキーパーさんがたくさんいて、彼らは個人でサービスを提供している。日本人はあまり使っていないみたいだけれど、日本在住の外国人には有名な話だから、その人達に仕事をお願いしてみたらいいんじゃない? 直接契約だから、1時間1500円くらいでお願いできるよ」と、フィリピン人のハウスキーパーさんの存在を教えてもらいました。

 へぇ、そんな方法があったんだ! と思って、彼らとの出会い方を聞いて、早速お願いしてみたんです。そうしたら、“世界が一変するくらい”良かった。これは周囲のママ達にも紹介したいと思いました。けれど、実際にフィリピン人のハウスキーパーさんを自力で探して契約するのは意外と難しい。すべて英語で交渉しないといけないし、募集をかけた後にたくさんの人が応募してきてくれても、誰をどんな基準で選んだらよいのか分からない。同じように家事ができずに困っている友人がいても、気軽に紹介できないハードルの高さがあると感じました。

「タスカジ」を運営するブランニュウスタイル社長、和田幸子さん
「タスカジ」を運営するブランニュウスタイル社長、和田幸子さん

次ページから読める内容

  • 誰もが気軽に使える家事代行サービスのシステムを作りたい!
  • 大手メーカーでのSE業務、慶應のMBA。すべての学びが今に通じている
  • 金融関係の夫は協力的。週2回の担当曜日には残業なしで帰宅
  • 「小1の壁」よりも大変だったのは「認可保育園の壁」
  • 会社員を辞めての起業 事前に夫と相談したのは家計やリスクの話
  • 自分も働くママだからこそ、利用者の立場で改善していける

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