「今この仕事をあともう少しできたら終わるのに、お迎えの時間だ…」「学校行事で1時間だけ抜けなければならないから半休しなきゃ…また大事なミーティングに出られないな…」。子育て中の共働き家庭では、家庭の事情で「あとちょっと」の残業をあきらめて帰宅したり、1時間の学校行事のために休みを取らなければならなかったり、時短勤務を余儀なくされたりしがちです。

 日本の商慣習上、こうした働き方をしていると責任の重い仕事やキャリア面で妥協せざるを得ないこともあります。でも、本当はキャリアをあきらめたくない。もっと活躍したい。そのためにもっと仕事のパフォーマンスを出せたら--。「テレワーク」は、そんな共働きパパママの望みを叶えてくれる、新しい働き方です。

「場所や時間にとらわれず柔軟に働くのがテレワーク」と言う田澤由利さん(テレワークマネジメント代表取締役)
「場所や時間にとらわれず柔軟に働くのがテレワーク」と言う田澤由利さん(テレワークマネジメント代表取締役)

 日経DUALの連載「在宅勤務を失敗させない6つのポイント」でもおなじみの田澤由利さん(テレワークマネジメント代表取締役)によれば、テレワークの定義は「場所や時間にとらわれず柔軟に働く、ということ」。「テレワークと聞くと、残業代が出ずに働かされるんじゃないか、過重労働につながるんじゃないか、と勘違いしている人も多い。このためテレワークなんて私には関係ない、と思っている人も多いんですが、とんでもない。働くパパママにとっては、柔軟な働き方ができるメリットは非常に大きい。子どもの参観日や家庭訪問の日も、在宅勤務で2時間だけ仕事を中抜けすればいい。会社を休むかどうかで悩まずに済みます」(田澤さん)。

 テレワークは、在宅勤務やモバイルワークやサテライトオフィスなど、ICTを活用したオフィス外での働き方で、在宅勤務に限らず、例えば取引先訪問後、近くのカフェから会議に参加する、といった働き方も含まれる。テレワークの環境が整えば、いつでもどこでも会社にいるのと同じように働けるので、忙しいデュアラーが、時間を効率的に使うことができる。その結果、もっと仕事の生産性が上がり、もっと成果を残せるようになる。働くパパママだけではなく、社員全員の生産性が上がるため、会社にとってもメリットは大きい。

 そんな“理想的な働き方”のテレワークを、生産性を高める働き方として実践している企業の一つが、日本マイクロソフトだ。なぜ、どんな時にテレワークを実践しているのか。共働きのパパママ社員に聞いた。

在宅勤務でも社内会議にはいつも通りに参加!

 日本マイクロソフトの在宅勤務を含むテレワークという働き方は、働くパパママだけのものではなく全社員が対象。特定の社員のための“福利厚生”ではなく、あくまでも「全社員の仕事の生産性を上げる」ことが目的。仕事の効率を高めるためにテレワークを活用している。

 現在小学校4年生と4歳の子どもを育てるワーママである、鎭目さん(セントラル マーケティング本部)も、テレワークを活用している一人。「私は週に2回在宅勤務としてテレワークをしています。通勤時間が長いので、在宅で仕事することで通勤時間を仕事に使え、保育園に迎えにいくぎりぎりの時間まで、『Skype for Business』(マイクロソフトのコミュニケーションツール、後述)を使ったオンライン会議に参加したりできます。おかげで、一度も時短勤務せずに仕事を続けられています」と話す。

 思わぬ副産物もあったという。在宅勤務の日は体力を温存できるのだ。「通勤した日はすごく疲れていて、子どもの寝かしつけで子どもより先に“寝落ち”してしまうことが多いんですよね。でも、在宅勤務の日は寝落ちせず、子どもが眠りにつくまで本を読んであげられる。これはすごく幸せな時間です

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