留学の成功は、親の手に懸かっている

パク  娘が6年生のときにシンガポールにいる友人宅に連れていって「将来、ここに留学すれば?」と言ったことがありました。そのとき、娘も「いいよ」って二つ返事で(笑)。

 きっと娘は何も分かっていなかったでしょうし、何も考えていなかったんだと思うんです。中学3年生のとき、一応日本の都立高校も受験して受かって、本人はそこに行きたがっていたんです。でも、「取りあえずシンガポールの学校を3校受けて、もし受かったら行きなさい」と。有無を言わさず。本人にすれば訳が分からないうちに気づいたらシンガポールにいた、という感じでしょうね(笑)。

 小・中学生なんてはっきり言って、子ども自身は何も分かっていない。大切なのは親の意思です。どういう教育を受けさせるか、それは親の責任でもあると思います。

 それにしても、突然日本から離れ、シンガポールという土地で難易度の高い英語での授業が始まるとなると、本人は相当な苦労を強いられたかと思いますが。

パク  英語もまるでできなかったから、毎日泣いていましたよ。授業も分からないし、友達もなかなかできなくて。最初はしょっちゅうスカイプで話して励ましていました。1年くらいはとてもつらかったでしょうね。でも、シンガポールは移民も多いし、他のアジアからの留学生も多くて、英語が上手に話せない子に対して、ある程度寛容なんです。辛抱強く付き合ってくれるお友達もできて、2年目からとっても楽しそうでしたね。それまでは本当に大変だった。私自身、今でも思い出すと涙が出るくらい。

 かわいい子には旅をさせよ。その格言を地で行くように、パクさんは何度も背中を押しながらお嬢さんの留学を応援しました。シンガポールではどんな教育が受けられたのでしょうか?