時代の変化を受け、「働き方を見直したい」と思うビジネスパーソンや、「うちの会社の働き方を改革しなくては……」という問題意識を持つ企業人事担当者が増えています。そんな中、日経DUAL編集部では「長時間労働削減・女性活躍推進・育休取得の促進」という3つのテーマを選び、各テーマにおける先進企業3社をピックアップ。この企業に自らの働き方や職場改革の相談をしたい読者を一般公募しました。今回の特集では、その“公開相談室”の様子をつぶさにご紹介します。「スゴ腕人事に公開相談!特集」第1回では、「日経DUAL働き方革命アンケート2016」で寄せられた約1500人の会社で働くことに対する本音に迫ります。

【スゴ腕人事特集】
第1回 子どもができて「職場で気まずい」人は8割以上 ←今回はココ

第2回 残業削減・男性育休・女性活躍の先進企業ランキング
第3回 大和ハウス工業が読者に伝授 長時間労働削減のコツ
第4回 ホシザキ東北に読者が相談 社風改革どこから着手?
第5回 高島屋に相談 時短勤務社員の悩みに答えて!

 政府が主導する「女性活躍推進」。その呼びかけに応え、企業も女性が活躍できる職場づくりに取り組んでいますが、やはり企業によって温度差があるのが現実です。今、ワーキングママ・パパ達は、職場に対してどのような思いや課題を抱えているのでしょうか。

 日経DUAL編集部では読者を対象に「働き方革命アンケート」を行い(2016年3~5月実施)、1479名の方から回答をいただきました(女性:1276名、男性:203名)。育児と仕事の両立について寄せられた声をご紹介します。

子どもができてから職場で気まずい思いをしている人は8割以上

 育児をしながら働く中で、職場で働きにくい、気まずい、肩身が狭い思いをしたことがある人は82.7%と大半を占めています。

 なお、「働きにくさを感じない」と答えた人の理由としては「上司・同僚の理解やサポートがあるから」が最も多く見られました。

気まずさを感じる場面は、「早く帰らなければならない」とき

 では、どんな場面で働きにくさを感じるかというと、以下のグラフの通り、「子どもの病気で早退」「残業できない」「子どもの行事で仕事を休まなければならない」「時短勤務」など、「時間の制約」に関するものが上位を占めています。

 早く帰ったり会社を休んだりすることに対して働きにくさ、気まずさを感じる背景は、次のようなフリーコメントからも見てとれました。

 「時間に制約がない上司の『たくさん働けばよい』と思っている価値観。時間に制限ある人間への理解のなさ」(編集・制作/42歳)
 「子どものいない同僚から直接的にではないが嫌みをぶつけられる」(一般事務/45歳)
 「残業時間中に話が進んだりしたことを共有してもらえない」(営業/41歳)
 「時短勤務での時間ではこなし切れない仕事量が回ってくる」(営業/35歳)

 このほか、フリーコメントでは「飲み会に参加できず疎外感がある。人間関係を深められない」「時短勤務というだけで評価を下げられる」などの意見も多く見られました。