MoMA(ニューヨーク近代美術館)やマルメ美術館(スウェーデン)などから展覧会開催のラブコールを受け、芸術家なら一度は夢見る華やかな舞台で、数多くの作品を発表してきた河井美咲さん。河井さんは、フォルムフォトグラファーのジャスティン・ウォルドロンさんと2009年に結婚。ジャスティンさんは彼女のマネージメントも行い、公私ともにパートナーとしてニューヨークと日本を拠点に活動をしています。
NYで自らの手で成功への道を切り開いたアーティスト、しかも一児のママで、北欧デンマーク発の人気雑貨ブランド「フライング タイガー コペンハーゲン」との初のコラボアーティストというバックグラウンドからは、情熱とエネルギーの塊というような女性をイメージしてしまいますが、実際に会ってみるととても自然体で、その場に居合わせた人の心をすぐに開かせてしまうようなピュアな魅力の持ち主。
キャリアについて語っていただいた前回の記事「河井美咲 母の手作り人形が原点、世界とつながった」に続く今回は、アメリカと日本での子育てについて、そして創作活動との両立や、目下の喜怒哀楽などその素顔に迫ります。
大人も子どもも大好き!「まるくて、ふわふわで、あったかいもの」
―― プレママとしての感性も生かされた「フライング タイガー コペンハーゲン」とのコラボ商品。どれも鮮やか&ポップな色調で、家族団らんの笑顔がイメージに浮かびます。中でも、特におっぱいモチーフが斬新です!
河井さん(以下、敬称略):もともと私の作品には、「おっぱい」がよく登場するんですよね(笑)。他にも、動物やフルーツなど生活に身近なモチーフが多いです。なぜだろう…掘り下げて考えてみると、子どものころから、「まるくて、ふわふわで、あったかいもの」が大好き!
昔の玩具や本、カラフルで民族的な色遣いを見るのもワクワクします。色って感情にすごく影響すると思うんですが、家で料理を作るときも色を考えて、盛りつけしていますね。
フライング タイガー コペンハーゲンとのコラボ商品「iPhoneケース」もポコちゃんにとってはおもちゃの1つ
―― 国や年齢、性別を問わず、みんなが好きなものなのでしょうか。河井さんの周りにいつもピュアな心をもつ陽気な人が集まってきて、作品をみた人が幸せな気持ちになる理由はそこにもあるように感じます。笑顔が印象的な河井さんですが、これまでにスランプだったり、創作と子育ての両立の不安や葛藤はなかったのでしょうか。
河井:「ハッピーな気持ちになれる、自分の好きなもの」が創作の源なので、「これが面白い! これを作りたい! 今度はこれを試してみたい!」というアイデアが浮かび過ぎて、創作面でのスランプには陥ったことがないんですよね。日常を見渡してみると、誰にでもきっと大小問わず「好き」がたくさんあって、好きなものは飽きないし、欲求も尽きることがありません。
フリーランスなので、来年の予測はつきません。でも、原点に立ち返っていつも思うのは、「いいものを楽しく作る」ことが一番大事なこと。いいものを作り続けて、誰かが共感してくれて、それが結果的に未来につながっていく。そういうスタンスで今後も創作活動を続けていけたら幸せですね。
色であふれるNYの自宅(提供:Justin Waldron)
次ページから読める内容
- ニューヨーク-日本での子育てと仕事
- 日本とアメリカの違いと、子育てへの思い
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