発達障害は特性。我慢が足りないとか、しつけが原因ではない
発達障害という言葉そのものはどこかで聞いたことがある、という人もいると思いますが、詳しいことはよく分からないという人も多いようです。そもそも発達障害とは、どんなものなのでしょうか?
発達障害というのは、子どもが社会生活をするうえで身に付けたい考え方や行動、生活習慣、学力などが、なかなか身に付けづらい状態のこと。社会性やコミュニケーション力、学習能力などの特定の発達に遅れや偏り、困難さがあるので、「発達障害」と呼ばれます。
例えば、じっとしていなければならない場面で体が動いてしまい、そわそわしたり、立ち歩いたりしてしまう。感情のコントロールが不得意で、急にキレて暴力を振るったり暴言を吐いたりする。保育所などで周りの子どもとなじめず、活動から外れてしまう。こうした子どもの様子も、背景に発達障害があることで起きているケースがあります。
こういう場合、「親の教育がなっていない」とか「子ども本人の性格が悪い」などと周囲から責められることが少なくありません。しかし、発達障害というのは生まれながらの特性であって、決して子ども本人がだらしがないとか、我慢が足りないということではありません。もちろん、親のしつけが原因でもないのです。
ただ、その発達障害の特性がまだまだ一般には知られておらず、周囲の人からすると、理解できない言動に映ってしまいがちです。そのため、保育所や学校などでトラブルになってしまうことが少なくないのが現実なのです。