7歳の娘と1歳4カ月の息子の子育てに奔走する、歌手のhitomiさん。そんな子育て真っ最中の一人のママとして、「子どものしつけ」をテーマに、元小学校教員で親子教育の専門家である原田綾子先生にインタビューします。前回の記事に続いて、子どもの健やかな自立のための親の関わり方について、じっくりとお話を伺います。

「やってあげること」と「見守ること」のさじ加減

hitomiさん(以下、敬称略) 上の娘は小学2年生になったので、なるべく自分のことは自分でやってもらおうと思っていますが、見ているとついつい手を出したくなってしまうんですよね。子どもの行動をどこまで見守って、どのタイミングで手を出したらよいのか、日々試行錯誤です。

原田綾子さん(以下、敬称略) 特に保育園や小学校に行く前の朝の忙しい時間帯はバタバタしているので、悩んでいるお母さんも多いようですね。

hitomi ホントそうです。私自身は、洋服をちゃんと着るとか、食事中のマナーは守るとか、そうした日常の基本的なことだけは今のうちにしっかりしつけたいと思っているんですね。だから、その辺りはどうしても口うるさくなっちゃって。身だしなみに関していうと、ベルトがダラっとしていたら直してあげたり、洋服は自分で選んでもらうんですけど、合わせ方がイマイチだと着替えるように言ったり。髪の毛も自分で結ぶとグチャグチャになりそうなので、結んであげたりしています。

原田 お母さんがおしゃれだから羨ましい限りですが(笑)。そのご家庭のルールとか大事にしていることがあると思うので、それはしっかりお子さんに伝えていいと思うんですよね。

hitomi そうなんですか。髪の毛を結んであげることとか、夫はなかなか理解できないのか、「自分でやらせたらどうなの?」と言ってきます。確かに自分でできたらいいですけど、何でもかんでも「自分でやらせる」というのは、無理があるのかなと思っていて。できないものはやってあげていいと思うし、そのうち娘も興味が湧いて「自分でやりたい」と言ってくる日が来るのかなぁと。

原田 うんうん、それでいいと思います。うちの娘も最近ようやく髪の毛の一つ結びができるようになりましたから。「ママは忙しいから、一人で結ぶ練習してみない?」と言ってみたら、一生懸命自分でくしで整えるようになって。私の中では娘の髪の毛を結んであげるのも、ふれ合いの時間というか、癒やしの時間でもあったので、最近までやってあげていました。

 子育てって算数の公式みたいに、やり方が決まっているものじゃないですよね。お母さんがその子の性格や成長を一番見ていて分かるので、そろそろやってあげるのは卒業しようかなとか、この部分はまだやってあげようかなとか「さじ加減」をするとよいのかなと思います

hitomi 本当にそうですね。うちでも娘が春休みに入ったときに、「家にいるってことはどういうことか分かる? 家のことも色々やってもらうからね」と洗い物をしてもらったり、洋服も自分で畳んでタンスに入れてもらったりして、お手伝いを始めさせました。親が何でもやってあげると家が居心地よくなって自立のタイミングを逃す…なんて話も耳にしますので。やっぱり、親が過保護になると自立は難しくなりますよね?

ボーネルンド代官山店にて。店内には世界各国の様々な遊び道具の他、ベビー用品、子ども部屋向けインテリア製品などがそろい、見ているだけで楽しい。子どもが遊べるスペースもある
ボーネルンド代官山店にて。店内には世界各国の様々な遊び道具の他、ベビー用品、子ども部屋向けインテリア製品などがそろい、見ているだけで楽しい。子どもが遊べるスペースもある

「WOMAN EXPO 2016」福岡・大阪でhitomiさんのトーク&ライブショー開催決定! 

●7月17日(日)の午前
「WOMAN EXPO FUKUOKA 2016」
アクロス福岡(福岡市中央区天神1-1-1)にて開催

●7月30日(土)の午前
「WOMAN EXPO OSAKA 2016」
ハービスHALL(大阪市北区梅田2-5-25)にて開催

時間や内容の詳細は、改めてDUALのサイトなどで発表します。