2児の母である歌手のhitomiさん。娘は7歳、息子は1歳5カ月とすくすく育ち、以前にも増して自己主張やわんぱく度が増してきている様子。そんな子育て真っ最中のhitomiさんが、今最も関心があるテーマが「子どものしつけ」です。褒め方や叱り方も含めて、親は子どもとどう関わっていくのがよいのでしょうか? 元小学校教員で親子教育の専門家でもある原田綾子先生に、hitomiさんが気になる質問をぶつけました。

ボーネルンド代官山店にて。店内には世界各国の様々な遊び道具の他、ベビー用品、子ども部屋向けインテリア製品などがそろい、見ているだけで楽しい。子どもが遊べるスペースもある
ボーネルンド代官山店にて。店内には世界各国の様々な遊び道具の他、ベビー用品、子ども部屋向けインテリア製品などがそろい、見ているだけで楽しい。子どもが遊べるスペースもある

なかなか言うことを聞かないのは無意識の目的がある

hitomiさん(以下、敬称略) 2人の子ども達も成長するにつれ、だんだん言うことを聞かなくなってきまして、ガミガミ怒ってしまうこともしょっちゅうです。「褒めて育てる」という考え方もありますが、特にうちの娘に関していえば、その手はまったく効かず(笑)。

 子どものためには親はどう関わったり、しつけをしていくのがよいのか、夫婦でも常々話をしていたところでしたので、今日は先生にお話を伺うのを楽しみにしていました。どうぞよろしくお願いします!

原田綾子さん(以下、敬称略) はい、こちらこそよろしくお願いします。娘さんは4月で小学校2年生なんですね。言うことを聞かなくなってきて、ということですが、おうちではどんな様子ですか?

hitomi 小学校に上がる手前くらいからなんですけど、何回言っても聞かないことが増えてきて……。例えば、ごはんを食べるときに「テレビを見ながら食べちゃダメ!」「食べる前にちゃんと髪の毛を結びなさい!」「ちゃんとした姿勢で食べなさい!」などと、口うるさく言ってしまうんですけど、「何度同じことを言わせるの?」っていうくらい聞いてくれないんです。そのたびに、「はぁ……」とため息をつきたくなっちゃうのですが、最近は「もう何回も言うしかないか!」と開き直っていたところでした。

原田 なるほど。実はね、これは心理的なカラクリがあるんですけれども、娘さんが毎回そうなってしまうのは、無意識の“目的”があるんです。その目的とは「親に自分を見てもらいたい」ということ。娘さんはhitomiママの注目を得たくて、ママに何度も注意してもらいたいんです。

hitomi お~、そうなんですか! 確かに彼女の日々の行動を思い返すと、そういう思いを感じるときがあります。

原田 娘さんはママのことが大好きなんですよね。きょうだいがいるとその傾向が強くなって、特に年齢差が小さいほど、親の注目をどれだけ集められたか、競争することがよくあります。hitomiさんのおうちは、娘さんと息子さんの年齢は離れているから、それほどではないかと思いますが、それでも娘さんはママに見てほしい一心で、そうした行動に出ているんだと思います。

hitomi それ、よく分かります。やっぱり再婚して新しいパパが来て、息子が生まれて……。娘にとっては、新しい家族が増えて喜んでくれているんですけど、その反面、これまでママを独り占めできていたのがそうじゃない状況になってしまった。ママに見てほしい、振り向いてほしいんだなと感じることがよくあります。

原田 hitomiさんが見てないわけじゃなくて、見ているんだけれども、より注目を集めたいのが子ども心ですものね。

hitomi そうですね。どうしても下の子がまだ手がかかるので、娘に話しかけられても「ちょっと待ってて」「〇〇(息子)が寝てからにして」とつい言っちゃうこともあります。今、7歳なんですけど、「赤ちゃんに戻っちゃったの?」と思うくらいに甘えてくることもあって。時間があるときは2人でお出かけしたり、一緒にお風呂に入ったり、耳かきをしてあげたり、スキンシップも心がけるようにしているんですけどね。

「右/ウチの小学2年生。オトナのサイズのラーメンを食べれるようになりました(笑)。しゃべる言葉も、オトナびてきて、たまに笑ってしまいますが…。成長してく姿が頼もしいです。左/水たまりにジャポンッする息子。一瞬、ヒョエ~ってなりましたが、子どもからしたら、すべては冒険!危なくないならば、見守る気持ちが大切ですね! by hitomi」