収支が赤字になる場合は“つもり貯金”という手も
会社員の佳苗さんには傷病手当金制度がありますが、もしフリーランス・自営業者の場合、収支はどうなるでしょう。国民健康保険には傷病手当金制度がないため、収入は夫の給料30万円のみ、支出は変わらず46万円ですから、1カ月16万円の赤字です。
この不足する16万円を「入院するかしないか分からないから、保険に入るのはもったいない」と思うなら、“医療保険に入ったつもり貯金”を始めましょう。目標額は、入院給付金日額5000円の医療保険の総支払保険料を目安に、65歳時に80万~100万円にしておくといいですね。
一方、先ほどの不足する16万円を「入院するかしないか分からないからこそ、保険で補いたい」と思った場合は、入院給付金日額5000円をベースに保険を検討しましょう。
30日入院した場合は、入院給付金日額5000円あれば15万円、さらに手術給付金が10万円あれば、合わせて25万円の給付となるので、不足の16万円分を補うことができます。
「同室の人に気を使いたくない」と、少人数部屋を希望した場合の差額ベッド代の平均は1日当たり約6000円。個室を希望する人なら入院給付金日額も1万円は必要と思いがちですが、私のおススメは、それでも入院給付金日額5000円です。
その理由は、「入院するかしないか分からない」ことへの保険は最低限にとどめておいてほしいから。個室代は“医療保険に入ったつもり貯金”をして、現金で準備しておけば大丈夫です。それなら、入院しなかったときや自宅療養に必要なお金として使うことができますよ。
このように、もしもの場合を想像して、貯金か保険かの気持ちが決まったら、次は自分の希望をまとめましょう。「まずは、各社のパンフレットを比較してから」と思うと、細かな違いに目がいってしまい、迷い疲れから挫折する人が多いので、以下にまとめたポイントをチェックして必要な保障を整理していきます。