子どもに密着し丸一日観察
友だちが行くから仕方なく来る子もいました。なにしろ遊び場には不自由しないのですから、全員出席は並大抵のことではありません。すると、「子どもは楽しくなくちゃ来ないわよ。私たちが楽しくなくては、子どもも楽しくない。この仕事はもうからないから、楽しまなくては損。私たちも大いに楽しみましょう」と天谷先生に言われて、子どもは何を喜び何をいやがるか、私は丸一日、子どもたちに密着して必死で観察しました。
子どもは楽しいから生きている。楽しみに向かって貪欲で一路まい進。
わかったのは、子どもは実によく遊ぶということ。それも現実と空想自由自在に行き来して、友だち同士で成長し合う。1人より2人、3人、4人と友だちが増えるほど面白くなる。
子どもは楽しいから生きている。楽しみに向かって貪欲で一路まい進。
いかに面白く愉快に遊ぶかを追求し続けます。真剣そのものなので、ひと悶着起きるし、けんかにもなる。必要に迫られて、相手の気持ちをくんだり、考えたり、自分の気持ちの伝え方を学んでいく。
子どもに興味がなければ、無理に教え込もうとしたってダメ。教えなくても、子どもは関心があるものを見つけ、「楽しい」思いをするだけでいろいろなことを学び取るのです。気がつくと、私は主任どころかガキ大将になり、子どもたちと張り合い、一緒になって遊んでいました。