オリエンタルラジオとして活躍する、お笑い芸人・中田敦彦さん。タレントの福田萌さんを妻に、2歳の娘を育てるパパとして、そのプライベートを明かしていただくこの連載。前回の「お受験」に続く第2回のテーマは、「夫の働き方」についてです。中田さんご自身は、娘さんが1歳になったとき意識を変えたそうです。芸人としては異例の週休1~2日を主張。ただ、道のりは簡単ではないようです…。

 僕の今の生活はというと、朝は必ず家族そろってごはんを食べます。仕事を終えて帰宅するのが早い日は、子どもとお風呂に入り、夕飯を食べ、寝かしつけをします。寝かしつけは、週2、3回は僕がしています。

 育児と家事の配分は妻のほうが圧倒的に多いですが、いつまでも経験値の差を理由に妻に頼っていてはダメだとの自覚はあって。常に研修生の気持ちで臨んでいます。

 独身時代は週4回、同じ先輩と朝までお酒を飲む、なんてこともしていましたが、今は決まって飲みに行く相手はいなくて。誰かの誕生日会や、同期や学生時代の友人と久しぶりに会うといった、イベント的な飲み会に行くぐらいです。

 休みは、週1~2日はなるべく取るようにしています。忙しいとなかなかできませんが、最低限週1はもらえるよう主張しています

妻が求めているのは目の前にいる夫の協力

 結婚後1年半~2年は、休みなく働き続けていました。子どもが生まれても、変わらずの状況だったんですが、そうしたら娘が1歳のとき、妻のストレスに限界がきてしまいました。

 「ママの孤独も少子化も、すべて男性の長時間労働が問題」と書かれたワーク・ライフバランス社代表の小室淑恵さんの記事を見せられたりもしました。

 それまで妻は、託児所、ママ友、岩手に住む母親と、いろんな人の手を借りて子育てと仕事をしていました。安心して頼れる受け入れ先があるわけだし、僕がお金を稼げば託児所だってより利用できるわけで、妻はラクになると信じて疑ったことがありませんでした。でも妻が求めているのはそこじゃなかった。

 社会でも実母でもなく、目の前にいる夫に力になってほしかったのですね。

 妻は常に、“子どもを誰かに預けている後ろめたさ”と葛藤していることも分かりました。もう一人の親である夫に子どもを任せるときが唯一、「見ておいてね!」と気兼ねなく仕事に行けて、自分の時間をまっとうできるのですね。このことに気づくのに時間がかかりました。

 妻の訴えを機に、マネジャーに週1の休みをもらえるよう交渉したんです。

 しかしながら、事はそう簡単ではありませんでした。週1の休みを自ら決めることは、僕のいる業界では異例です。冠番組を持ってバンバンMCをやる大御所でない限り、休日=仕事が空いた日、が普通です。自ら休みを希望するなんて、「何様だよ」「もうそんな身分なんだ?」と反発されてしまうんですね。