トヨタ自動車での取り組みを通じて有名になり、今や海外でも通じるようになった言葉に「改善(KAIZEN)」があるのはご存じでしょうか。広く知られるトヨタの生産方式を言い表す「改善」ですが、その基本にあるのは、実は「片づけ」の考え方です。これは生産現場や職場だけでなく、家庭にも取り込み、日々の暮らしで活用することができます。
 前回の記事では「保育園グッズの片づけ」をご紹介しました。今回のテーマは「おもちゃの片づけ」です。おもちゃは使うのも片づけるのも子どもが主役。大人が触れるのはよほど目に余る状態になったときくらいで、そのときには「ちゃんと片づけていたのに、またこんなにぐちゃぐちゃになって…」とげんなりするパターンが多いのではないでしょうか。前回よりも強敵ではありますが、その分、片づけの効果は抜群です。20万部超のベストセラー書籍『トヨタの片づけ』を発行したOJTソリューションズで広報を務め、3歳と6歳の2児のママである岡内彩さんがお伝えします。

トヨタ式のポイント

製造現場でも、長続きする片づけには関係者の一部ではなく、全員が関わります。 

自分が納得して決めたことであれば、人は極力守ろうとするものです。そのうえで、分かりやすいルールにする&楽しく実践すれば、継続性も大きくアップ。

おもちゃの片づけでは、このうち白いビニールテープとマジックを使います
おもちゃの片づけでは、このうち白いビニールテープとマジックを使います

 さて、おもちゃの使い手の主役である子どもの巻き込みが、今回の大きなポイントです。子育て中の親の口癖である「早く!」を言わず、片づけのプロセス自体を楽しむために、ちょっとだけ時間に余裕のあるタイミングを見計らって実践してみましょう。

 そして、前回お伝えした家庭の片づけの三種の神器の中で、白いビニールテープ・細いマジックを準備してください。

 それでは早速、お悩み別の解決策をお伝えしていきます!