毎日18時に帰宅、毎週金曜日は在宅勤務

―― フィンランドでは、多くの男性が父親休暇を取っているのですか?

ミッコ かつては今の日本と同じで、制度はあったとしても男性が育休を取ることは少なかったんです。会社の目、世間の目、そして給料減額という現実、そういう理由がもちろんありました。

 しかし、政府は9週間父親休暇を取れるようにして、その間は給料の7~8割を支払うようにしたんです。そうしてから徐々に、この父親休暇制度を取得する人が増えていきました。

 日本にも父親休暇制度があることは、日本でのイクメンの講演を通して初めて知りました。しかし、取得している人はまだごくわずか。2020年までに13%にもっていくと日本政府は見込んでいますが、あと4年しかありませんし、今のままではそれは無茶な目標だと思います。

―― ミッコさんご自身は、仕事と家での時間のバランスをどのように取っているのですか? 

ミッコ 私の場合は、毎日18時には仕事を終えて帰宅します。帰宅後、家事や育児を妻とバトンタッチします。そして、21時の就寝時間までを子どもとの時間に充ててめいっぱいふれあいます。その後は夫婦の時間。そこから妻と会話したり、二人で遅めのディナーを取ったりします。

 でもどうしても家での仕事が必要な場合は、子ども達が寝た21時以降にすることにしています。

 その他、毎週金曜日には、会社に行かずにホームオフィス制度を利用しているんです。書類をまとめたり、メールを送ったりと、人と会わなくてもできる仕事は金曜日の自宅での仕事にまとめるようにしています。