過去を振り返ると、自分がよりくっきりと見えてくる
前回は、自分自身に対してつい高いハードルを設定してしまいがちな頑張り屋のお母さんが、「今日もまあまあ、いい一日だった」と自分を認められるようになる、「“サイコー”の評価法」というワークについてご紹介しました。
ある1つの出来事をテーマに、良かったところを3つ、悪かったところを1つ探してみる。そしてその1つの悪かったところに関して、今後の改善策を考える。このやり方、試していただけましたか?
自分の行動や出来事の中で、いいこと3つ、悪いこと1つを見つけることを習慣化できるようになると、それまで自分を責めがちだった人も少しずつ、「私もなんとか、できる範囲でやれている!」という今の自分への自信を蓄えることができるようになってきます。
そうやって自分自身と向き合うトレーニングを行ったら、次のステップとしてぜひやってみていただきたいのが、「過去の自分を丁寧に振り返ってみる」という作業です。
その名も「人生曲線」。これは、私がカウンセリングを行ったりグループワークを行ったりするときに使っているワークです。
5歳や10歳といった幼いころまでぐーんと遡って、現在までを見つめ直してみるのがこのワーク。具体的には、こんなふうに書き込んでもらいます。
人生曲線では、生まれてから現在まで、あなた自身にどのようなことが起こったかをピックアップし、縦軸の中央から上は幸せ指数、中央から下は「不幸せ指数」として、楽しかった、とか、つらかった、という、だいたいの感覚で点を打ち、それらをつなげて曲線を作ってみます。
ただ出来事を思い出すだけでなく、そこから「あなたがどんな影響を受けたのか」をあぶり出していくのが、このワークの目的です。