母親と父親は違うもの 同じ土俵で張り合わない

【ポイント】
・父親と母親の好かれ方は違うもの。同じ土俵で張り合おうとせず、自分のほうがうまくできることを考える
・家族が対等の権利を持って、暮らしていく環境を作ることが父親の役割

――父親と母親では子どもとの付き合い方も違うということですね。

 そうですね。だから好かれ方の質も違ってきます。子どもを病院に連れてくるのもお母さんが多いですからね。同じ土俵で張り合うのではなく、男性と女性は違う生き物だと思わないといけない。

 父親と母親、それぞれの個性や性格はありますが、男性と女性でそれぞれ向き不向きもある。女性の調子が悪くて、男性の父親のほうがうまく立ち回れる時って必ずありますしね。

 母親の足りないところを直接的に言ってもダメなことは多いです。それよりは母親の良いところを見てあげて、自分の能力を発揮しながら、自分と奥さんを比べてみて、どこが優れているかを判断しつつ間接的にサポートしていくことが父親の仕事だと思います。

 家族とはそもそも違う人間同士が、対等の権利を持って一緒に暮らしていくもの。その意識を忘れずに、みんながうまくやっていける環境を作れるように気を配ってみてください。

 あと、これは僕から女性へのメッセージ。家事や洗濯物を頼んでも、きちんとやってくれない旦那さんもいるでしょう。でも男って、大抵そういうマニュアル的なこと苦手なんですよ(笑)。そういうところが女性から見たらいい加減に写るんだと思うんですけどね。でも、男は「感覚的にちゃんとすべてに目を向けることが大事だ」と言われたら、自分で考えられる生き物です。

 しっかりした女性から見たら遊んでるように見えるかもしれないけれど、みんな一生懸命やっています。僕からは「男をよろしく!」と伝えたいですね(笑)。

(取材・文/丹羽篤志=かみゆ)