『ぐりとぐら』や『いやいやえん』など、数多くの童話で知られる中川李枝子さん。子ども虐待のニュースが日々繰り返されるなか、中川さんが思うことを伺いました。

Q.子ども虐待のニュースに心が痛みます。中川さんにはどう見えていますか?

 虐待を受ける子どものニュースが絶えません。自分が子育てをするようになり、被害者のことを思うとき、悲しみがより強くなりました。中川さんはどのように感じていらっしゃいますか?

A.私も怒りと、胸の潰れる思いでぼうぜんとします。

 子育て当事者であろうとなかろうと、すべての大人がこの問題に関心を持ってほしい。そして声をどんどん上げていく。行政がやってくれない! と嘆いていてもダメ。特に子育て中のお母さん、お父さんが働きかければ、きっと良い方向に行くと思います。

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――虐待のニュースが日々繰り返されています。  

 つらい問題です…。

 虐待事件のすべてではないけれど、未熟な若い親が起こす場合が多くて気になります。親になり切れない年齢で子どもを授かれば、虐待を起こすリスクも増すでしょう。

 命の大切さと共に、命の誕生についても、性教育が必要と思います。「性行為の先には赤ちゃんの誕生がある」ということをしっかり認識させるべきで、子育ては、望んで授かっても大変覚悟が要ります。肝心なのは望まない妊娠をしないことです。

 とはいえ、現実は「まだ親になれない人間に産ませなければよかったのに…」と嘆いているだけでは、済まされません。

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『ぐりとぐら』の誕生秘話が、ここにある。
~天才児童文学作家・中川李枝子の歩んだ道、
 日本中のママを感涙させた子育て奮闘記~

戦前戦後を経験し、母として、保育士として、作家として活躍した80年を振り返った貴重な一冊!

◆第一部 子どもと本が教えてくれた
 ~私の保育士時代、子ども時代

 ◎保育園の子どもたちに教えてもらったこと
 ◎みんな、本が教えてくれた
 ◎『いやいやえん』『ぐりとぐら』が生まれるまで など
◆第二部 ママ、もっと自信をもって
 ~悩めるママと中川李枝子さんの子育てQ&A

 Q. イヤイヤ期の3歳の長男についいら立ってしまいます
 Q. 保育園と幼稚園、どちらがいいのでしょうか?
 Q. わが子の成長をついほかの子どもと比べてしまいます
 Q. 子どもと一緒に読むおすすめの絵本を教えてください など

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