保管の上限を設定&上限内で思い切り注目をそそぐ

② 毎日のように園から持ち帰る作品、捨てるのはかわいそう
⇒ 保管量の上限を設定

 前よりも上手になった折り紙、クレヨンやマジックで描いた絵、季節の行事で作った力作。子どもの成長の証しである園での作品達は、できるだけ形にして残してあげたいのが親心ですよね。しかし、すべて取っておくと、たちまち部屋がいっぱいになることは間違いなしです。

 この親心と片づけのジレンマを解消するポイントは、保管量の上限の設定です

 例えば、七夕やひな祭りなどの季節の行事ごとの作品。これは、次年度まで保管、つまり1年分のみ保管します。これらの作品は、園行事の終了後に自宅に持ち帰るケースがほとんどですが、自宅で飾りたいのは行事の前ですよね。そこで1年間保管しておけば、翌年は行事前のタイミングで子どもの作品を楽しむことができます。

 加えて、子ども自身が自分の成長を実感できるメリットも。毎年行事前には、子ども達はその行事に合わせた作品を作ります。去年のものと比べて「こんなにスゴイものが作れるようになった!」と、自分自身が成長を実感できるのです。

絵を見ながら、楽しかったことや頑張ったことを語り合う時間も楽しい
絵を見ながら、楽しかったことや頑張ったことを語り合う時間も楽しい

 また、日常的に発生してくる折り紙や絵であれば、種類ごとに保管量の上限を設定します。その上限内であれば、リビングの一角を作品コーナーにして自宅で作品展を開くのもおすすめ。高さをそろえて展示する、絵のタイトルをつけるなどの工夫をすれば、美術館のように美しく飾ることができます。

 子どもの作品を捨てられない親の背景には、子どもの成長自体をないがしろにしているような後ろめたい気持ちもあると思います。物を捨てられない背景に「もったいない」という気持ちが働いているケースが多いですが、子どもの作品の場合には後ろめたさが大きなハードル。単に保管するだけでなく、子どもの成長を味わえる方法があれば、後ろめたさも軽減するはずです。その1つが、作品展なのです。

 子どもにとっても、押入れなどの日の目を見ない場所に長期間保管されているより、短期間でもその作品がスポットライトを浴びるほうがうれしいものです。