塩むすびを作る最大のコツは、直接、手でむすぶこと
「おいしい塩むすびを作るうえで一番大事なことは、ラップではなく、直接、手でむすぶことです」と一枚田先生は言います。
最近は衛生面を考えて、もしくは、手を汚さないために、直接ラップの上に塩をパラパラとまいてごはんを載せてラップの上からギュッギュッとにぎる人も増えています。
「でも、手を水で濡らして、適量の塩を手に乗せ、両手で塩と水をなじませておむすびを作ったほうがおいしくできるんです。なぜなら、手で直接触ることで、塩と水が均一になじみやすいからです」(一枚田先生)
ラップでおむすびを作ると、塩の粒がそのまま残ってしまい、味にバラツキが出てしまいます。
でも、手で直接むすぶのであれば、手を清潔にすることは必須。「当たり前のことですが、ちゃんと手を洗ってください」(一枚田先生)。その後で食用アルコールを吹き付けて、準備は完了です。
ごはん80gにつき、約0.7の塩を使い、味をしっかり付ける
「次のポイントは、塩の量です」と一枚田先生。子どもの塩分摂取を気にするあまり、濡らした指先にチョッとだけ塩をつけておむすびを作る人も少なくないですが、「それでは味が足りません。塩を使うことで殺菌効果もありますので、しっかりと塩を使ってください」。具体的にはごはん80gに対して小さじ7分の1(約0.7g)くらいの量が適量です。
作ってすぐ食べるのではなく、遠足や運動会のお弁当などに持たせたり、大量の汗をかくような運動をした後の子どもにも食べさせるなら、「さらに少し塩分をきつくしたほうがいい」と一枚田先生。作ってから時間が経つと、おむすびの表面についた塩がごはんの中に染み込んで味がぼやけてしまうからです。
塩をまんべんなく両手に広げ、ごはんを手に載せたらキュッキュッとおむすびに。
「ちなみに、おむすびを三角にするのは、古来から三角形は山を示しており、山には神様が宿ると言われていたからだそうです」(一枚田先生)
ごはんをリズムよく回して三角の三辺と裏表の両面に塩がつくようにします。そして出来上がりです。
以下の写真を見ながら、作り方をおさらいしましょう。
【日本料理のプロが教える「塩むすび」の作り方】