ゴールデンウイークまで1カ月弱。忙しい共働き家庭の日経DUAL読者の代わりに、有料会員向けに配信している「DUALおでかけサポート」のスペシャル版ともいえる本特集。ゴールデンウイークにおすすめのおでかけスポットを、動物園、遊園地&テーマパーク、水族館、工場見学の4カテゴリー×各4エリアでご紹介します。各スポットを選んでくれたのは、それぞれの専門家達。おでかけ必勝法と合わせてチェックしてみてください。

 第4回は、全国の水族館の中から各地域ごとのおすすめをピックアップ。国内外235カ所以上の動物園や水族館を訪問し、『つまき♪式 親子で楽しむ水族館ガイド』『つまき♪式 親子で楽しむ動物園ガイド』などの著者であるアニマル・リンカーのつまき♪さんにお話を伺いました。

【GWおでサポ特集!専門家いち押し全国スポット16】
(1)専門家が伝授! スポット別「おでかけ必勝法」とは
(2)イマドキ動物園のエサやり、ふれあいはひと味違う
(3)遊園地・テーマパークはアトラクション+大自然!
(4)水中の生態系も学べる! 体験・発見がある水族館 ←今回はココ
(5)休み中、大人も大興奮の工場見学はココだ!

徹底的に自然を再現した「環境水族館 アクアマリンふくしま」(福島県・いわき市)

陸上の環境にまで気を配った、海沿いに建つガラス張りの水族館

 アクアマリンふくしまは、全館ガラスで覆われた、外観から印象的な水族館。ここの特徴は、なんといっても展示の仕方。水中の環境だけでなく、陸上の自然環境まで忠実に再現しており、水槽の境目が分からないくらい草木が豊富。

とにかく草木が豊富! 地上の自然環境もおのずと知ることができる
とにかく草木が豊富! 地上の自然環境もおのずと知ることができる

「一目で環境学習ができるのに加え、全身で自然を体感できるのがポイント。例えば『ふくしまの川と沿岸』という展示スペースの屋根は透明なガラス、側面は空いており、外気や外光がそのまま取り込まれるため、福島の自然を肌で感じ取れるんです。雨の日でも気にせず楽しめますよ」(つまき♪さん)

 こうした展示にしているのは「水中だけでなく、陸上の環境も整えることで、この生き物はこんな場所に住んでいるんだ、この場所を作るためにはこんな環境が必要なんだ、という双方向から捉えられる」(アクアマリンふくしま 広報担当の金成さん)からだといいます。

 また、ガラスが足下まで届いているのも特徴。目線の低い子どもでも、水槽内を隅から隅まで観察できます。

「『サンゴ礁の海』では、ぜひ水槽前の床に座って、じっくりと水槽を眺めてください。上部から光が差し込む水槽は、見上げると、まるで海の中にいるかのような光景が広がります」(つまき♪さん)

「サンゴ礁の海」。自分も魚になったかのような気分だ
「サンゴ礁の海」。自分も魚になったかのような気分だ

 思わずカメラを構えたくなる光景ですが、つまき♪さんによると、水族館で記念撮影を…という場合にはポイントがあります。

 「まず、水槽前以外で行うようにしましょう。水中生物は動きが速いので、フレーム内に姿がきれいに収まることはまずありませんし、館内は暗く、逆光になります。ゆっくり観察している人の邪魔にもなってしまいます。また、フラッシュは厳禁。魚が驚いてしまうのと、ガラスに反射してしまいます。それよりは、夢中になっている子どもの後ろ姿を遠目から撮るだけでも、十分思い出深い1枚になりますよ」(つまき♪さん)

 福島県沖は、黒潮と親潮の合流地点なので、それを表現した「潮目の海」という展示スペースも。回遊魚を展示する黒潮水槽と海藻が茂る親潮水槽を、トンネルを通りながら見比べられます。さらに、アクアマリンふくしまでは図書コーナーも用意しているので、「なぜだろう?」と思ったことがあったら、一緒に答えを探してみるといいでしょう。

 また、施設の外には小川や、干潟、磯があり、水に入って生き物を探して捕まえられます。こうした体験は、環境保全意識につながるのだとか。ゴールデンウイーク中は、貝を見つけると景品をもらえる「お宝ハンター」「ハマグリ探し」などのイベントも開かれます。

環境水族館 アクアマリンふくしまホームページ
http://www.marine.fks.ed.jp/index.htm

つまき♪さん推薦! 子どもが観察に夢中になる水族館【北海道・東北地方】

オホーツクとっかりセンター(北海道・紋別市)
https://mombetsu.jp/sisetu/other/goma/
 交通の便が悪い分、ゆったりと目の前でアザラシを堪能できる。そばにあるオホーツクタワーから見られる絶景と野鳥も必見。

おたる水族館(北海道・小樽市)
http://otaru-aq.jp
 アザラシの種類が豊富で、魚をあげることもできる。掲示板での解説が丁寧。

鶴岡市立加茂水族館(山形県・鶴岡市)
http://kamo-kurage.jp
 クラゲの飼育に力を入れており、「クラネタリウム」では最大50種以上ものクラゲを展示。バーカウンターに見立てた「クラゲバー」では、成長段階のクラゲを観察できる。またクラゲのタッチパネルクイズなどもある。

次ページからはつまき♪さんが推薦する、【北海道・東北地方】【中部・近畿地方】【中国・四国・九州地方】それぞれのエリアの、子どもが観察に夢中になる水族館をご紹介します!