夫婦で課題を書き出してシミュレーション

 まずは、家族で起こりそうなことを想定する「シミュレーション会議」をしてみましょう!

 下記の「ワーク」のように、順を追って書き出してみてください。

【ワーク①】
現在、育休中で4月から復帰という方は、子育て前と復職後の仕事の進め方を比べてみましょう。「変わらずできること」は何だと思いますか? すでに復帰している方は当時を思い出して書いてみましょう。

業務を進める
報告や打ち合わせ
事務処理
仕事を教える・伝える
進捗管理
段取
時間管理
仕事への集中
業務状況の共有
できない仕事は断る

などなど。これは時短勤務で働く復職ママ向けのセミナーでお話ししている内容ですが、多くの人が「出産以前よりできるようになること」は太文字で示してあります。ワーキングママ歴が長くなるほど、仕事の効率がよくなるという声をよく聞きます。

【ワーク②】
子どもが生まれる前に比べて「増えること」は何だと思いますか?

保育園への送迎
家事の時短・効率化
子どもが病気にかかったときの対応
子ども関連の予定(行事、健診、予防接種、習い事)
子ども関連の買い物
夫婦間・祖父母間の調整

 もちろん、この他にもあるでしょう。夫婦で「起こりそうなこと」を話し合ってください。

 また、病時の対応など、夫婦だけでは「手に余る」ことには考え方を変えることも必要です。自分達だけで手が足りないときは、外部に助けを求めるしかありません。そうなることを想定して、ファミリーサポートや祖父母の協力、場合によってはベビーシッターサービスなどの確保も検討しておきましょう。

【ワーク③】
上記の「増えること」に対して、具体的にどう対処するか考えてみましょう。

保育園への送迎 →パパとママが分担、送りはファミリーサポートなどの利用検討
家事の時短・効率化 →WMの三種の神器(食洗機、お掃除ロボット、乾燥機)など便利なものの活用
子どもが病気にかかったときの対応 →病児保育申し込み、祖父母に頼る
子ども関連の予定(行事、健診、予防接種、習い事) →事前に話し合ってお互いの予定に組み込む
子ども関連の買い物 →通販や宅配を利用
夫婦間・祖父母間の調整 →夫婦でルールを事前に決めておく

 気になることや増えてゆく課題をどう解決すればいいのか? できていることと、できていないことをこのように一つ一つ確認していきましょう。定期的にチェックすれば、「できていることが増えている」ことに気づかれると思います。

 自分のために時間を使うことが多かった出産前と比べて、夫婦ともタイムマネジメントが格段にうまくなっているはずです。子育てを経験して、相手が苦手とすることの教え方もうまくなっています。常に限られた時間でものごとを決めなければならないので、決定力も育ちました。

 「これができていない」と責めたり、落ち込んだりせずに、まずは「できていること」を認めて、自分達を褒める習慣をつけていきましょう。