20代女性が作った「女性の生きづらさ」を素直に語るサイトとは?

 都内の経営コンサルティング会社で働く大澤祥子さんは「保育園の問題も、私達20代と働く親が一緒に考えたい」と言います。2月末に、大澤さんは、有志で集まった女性たちと一緒に“VOICE(声)”と名付けたサイトをつくりました。みな、今の日本社会では女性が生きづらいのでは、という共通の問題意識を持っていました。このサイトでは、65人の女性の本音を読むことができます。

 それは、例えばこんな感じです。「子育てをしながら働くといつも感じる、人に迷惑をかけているような罪悪感」(30代・女性)、「妊娠しているんだから申し訳なさそうにしろ」(20代・女性)……。DUAL読者の中にも、同じ経験をしたり、同じ言葉を言われたりした方はいるのではないでしょうか? 「子育てしたかったら、やりがいのない仕事しかないの?」(20代・女性)と不安を覚えるのも当然でしょう。

 働く母親が感じる“きつさ”の背景にあるものは、実は子どもの有無にかかわらず、女性が職場やプライベートで感じているつらさではないでしょうか? 「セクハラなことが日々細かくある。心を鈍感にしていくしかない」(30代・女性)、「生意気なこというと嫌われちゃうんだろうな、と思います」(30代・女性)。女性が決まった役割を暗黙に押し付けられていることが伝わってきます。それは、男性の生きづらさにもつながっていて、「男性を縛っている『大黒柱』イメージ」(30代・女性)に言及する人もいました。

 VOICEのサイトに集められた女性65人の「声」は、20代によるものが半分を占めています。次に多いのが30代、40代と50代がちらほら、という構成です。読んでみると、世代を問わず感じているもやもやの根っこには、同じものがある印象を持ちます。

 このサイトを作ろうと思った理由を大澤さんに聞いてみました。

大澤祥子さんが有志で集まった女性たちと一緒に、2月に作成したサイト「VOICE」
大澤祥子さんが有志で集まった女性たちと一緒に、2月に作成したサイト「VOICE」